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【QCY ArcBudsレビュー】携帯性、AirPods Pro以上

俺は学生時代のバイト代、社会人になってからも給料のほぼすべてを使うくらいイヤホンが好きだった。そんな俺も気づけばアラサー。結婚・出産もあり可処分所得が減少、かつてのように高級イヤホンをコロコロ乗り換えられない。

そんなとき強い味方になってくれるのが1万円以下の低価格帯イヤホン。

俺のようにイヤホン好きだけど自由なお金がない層やコスパのいいモノが欲しい層が多いこともあり、固定ファン獲得のために熾烈しれつな争いが繰り広げられている。

そしてこれをけん引するのがSOUNDPEATSEarFun、Ankerといった中国メーカーたち。

そんな中国メーカーQCYから新型イヤホンQCY ArcBudsのレビューをしてくれないかと声が掛かった。正直、知らないメーカーだったんだけど、Amazonでの販売実績もかなりあるしTwitterもそれなりにフォロワー数がいてQCYの実力に興味が出てきたのでレビューしていく。

なお結論からいうと音質は値段なり・マルチポイント非対応ではあるものの、実売4,000円にしては遮音性が高く、何よりケースがビビるくらいコンパクトで持ち運びがしやすいのがよかった。

QCY ArcBuds HT07
総合評価
( 4 )
メリット
  • 業界トップクラスにコンパクトなケース
  • 小ぶりなサイズで装着感は良好
  • 装着感の良さ+ノイキャンで総合的な遮音性が高い
  • 実売4,000円と考えるとコスパいい
デメリット
  • マルチポイント非対応で複数端末使いには向かない
  • ワイヤレス充電に非対応でケーブル必須
  • 音質は良くもないし悪くもなく値段相応

イッセイです。Twitterもやっています。お問い合わせはこちら

目次(クリックでジャンプ)

QCY ArcBudsのスペック

QCYというメーカーを俺は知らなかったし聞いたことがない人も多いと思うんだけど、調べてみると創業は2009年と歴史もあり、中国国内でのシェア率かなり高いメーカーだった。

そんなQCYの新型イヤホンQCY ArcBudsをレビューするにあたって、まずはどんなスペックなのかを確認していく。なお比較対象は同じ中国メーカーで定価1万円以下のSOUNDPEATS Capsule3 ProEarFun Air Pro 3とした。

商品名
QCY ArcBuds



SOUNDPEATS Capsule3 Pro



EarFun Air Pro 3
カラー●ブラック
ホワイト
●ブラックブラック
オフホワイト
ネイビー
タイプカナル型カナル型カナル型
ドライバーダイナミック型×1ダイナミック型×1
ダイナミック型×1
音の傾向低音強め中低音強め中低音強め
バッテリー8時間
(イヤホン本体)
32時間
(ケース込み)
8時間
(イヤホン本体)
52時間
(ケース込み)
7時間
(イヤホン本体)
45時間
(ケース込み)
重量イヤホン片耳:4.4g
 ケース込み:35g
イヤホン片耳:4.7g
 ケース込み:42g
イヤホン片耳:5.2g
 ケース込み:45g
ノイズキャンセリングありありあり
外音取り込みありありあり
マルチポイントなしなしあり
装着検知なしなしなし
ワイヤレス充電なしなしあり
防水IPX5
(強めの雨)
IPX4
(生活防水)
IPX5
(強めの雨)
対応コーデックAAC/ SBCLDAC / AAC / SBCaptX Adaptive
LC3 / AAC / SBC
低遅延(ゲーム)
モード
ありありあり
特色ケースがめちゃくちゃ小さい
クーポン使用で実売4,000円
低音強くて楽しい安くて全部入り
低音よりで楽しいけど、音質まずまず
amazonの星
(小数点は二捨三入)

(4.3 / 5)

(4.5 / 5)

(4.3 / 5)
定価(税込)6,250円8,480円8,990円
販売サイト Amazon
楽天
Yahoo
クチコミ
Amazon
楽天
Yahoo
クチコミ
Amazon
楽天
Yahoo
クチコミ

三者を比較するとEarFun Air Pro 3のがマルチポイント・ワイヤレス充電に対応しており、QCY ArcBudsとSOUNDPEATS Capsule3 Proよりも機能的な使いやすさは上。そしてQCY ArcBudsとSOUNDPEATS Capsule3 Proはスペック的にほぼ互角といった感じ。

ちなみに音質はSOUNDPEATS Capsule3 Pro>>EarFun Air Pro 3>QCY ArcBudsといった印象。

そんな中でQCY ArcBudsが飛び抜けているのは、イヤホン本体・ケースがコンパクトで軽いこと。とくにケース。マジで小っっさい。ワイヤレスイヤホン界でもコンパクトさ超上位のAirPods Proよりも小さいケースなので、携帯性がバツグン。

というわけで、この先でQCY ArcBudsの外観を見つつ、実際の使用感をレビューしていく。

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QCY ArcBudsの外観

まずはQCY ArcBudsをの外観を見ていく。俺が提供してもらったQCY ArcBudsはサンプル品だったためか箱はすべて中国語で表記。

内容物はイヤホン本体とUSB-Cケーブル、説明書、サイズ違いのイヤーピースがあった。ちなみに説明書も中国語表記だったが、公式から日本語説明書をダウンロードできるし専用アプリも日本語対応していた。

ケースはこんな感じ。このタイプの開き方のケースでこの位置にロゴ印字があるのは珍しい。

ケース正面
ケース裏面

ケース正面には見にくいけどLEDランプが付いていて、裏面にはUSB-C充電ポートがある。

ケース上部
ケース下部
ケース左側面
ケース右側面

それ以外の位置にはボタンなどは一切なく、あるのはケース上部のロゴだけ。ちなみにこのケース、単体で撮影してもわからないけどめちゃくちゃ小さい。

ケースはマット加工になっているが、質感は良くない。あと過去の経験からするとこの手のケースはキズがつきやすいのでちょっと残念。

開くとこんな感じ。イヤホンの60%くらいが飛び出しているおかげで取り出しやすいのは良い。取り出しにくいケースばかり設計しているSOUNDPEATSにはQCYを見習ってほしい。

ケースの内側は多くのワイヤレスイヤホンと同じくツヤツヤ仕上げ。

ケースから取り出すとこんな感じ。イヤホンもわりと小さい。

イヤホン側面にもロゴが書かれており、デザイン的な好みは好き嫌いがわかれそう。俺はなくていい派。

耳に入れる面もコンパクトで装着感は良好。

手持ちのサイズ感はこんな感じ。下の画像が同じ構図で撮影したほかのイヤホンの手持ち画像なんだけど、ケースがとにかく小さい。マジでトップクラスのコンパクトさでポケットに入れても邪魔にならない。そしてイヤホン本体も小さい。

比較対象はEarFun Air Pro 3・SOUNDPEATS Capsule3 Pro・AirPods Proの3機種を用意した。

スクロールできます

QCY ArcBudsのケースがどれだけ小さいかというと、業界でも3本指に入るくらい小さいケースサイズのAirPods Proと比べるとこんな感じ。フットプリントはQCY ArcBudsの方が小さく、厚みはAirPods Proの方が薄い。

ただ社員で見ると厚みの差が凄そうだけど、実際に握ったり持ったりした感覚だとフットプリントの小さいQCY ArcBudsの方がコンパクトさで優っている。

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QCY ArcBudsのメリット

QCY ArcBudsは定価は6,500円くらいだけど、いまのところクーポンが発行され続けていて実売では4,000円ほどで購入できる。この価格は完全ワイヤレスイヤホンの中ではギリギリ激安に入る部類。

そんなQCY ArcBudsの強みは以下。

普通なら些末さまつであるケースの話を先に出してノイズキャンセリングを後にしているのは、俺がQCY ArcBudsに対して感動したのがこの順番だから。

というわけでこの順番で詳細を解説していく。

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トップクラスにコンパクトなケースで持ち運びしやすい

QCY ArcBudsを使ってイチバン感動したのがケースのコンパクトさ。Amazonの商品画像からして小さいとは思っていたけど、マジで小さい。どれくらい小さいかというと、手に持った感じケースのコンパクトさに定評のあるAirPods Proよりも小さい

外観紹介でも出した画像だけど、QCY ArcBudsとAirPods Proのケースを改めて出すと以下のような感じ。

厚みはQCY ArcBudsの方があるけど、縦×横がAirPods Proよりも小さいおかげで手に持った時の小ささは勝る。このブログでレビューしていないものも含めると、かなりの数の完全ワイヤレスイヤホンを使ってきたけど1位、2位を争う小ささ。

ジャケットやコートを着ない夏場やバッグを持たないタイプのメンズにとってはケースのコンパクトさは結構大事で、ケースが大きいとズボンのポケットに入れたときに邪魔に感じてしまってバッグに保管することになる。そうなるとイヤホンを付け外しする度にバッグを開けなくちゃいけなくて、これがけっこうわずらわしい。

でもQCY ArcBudsならケースが異常に小さいケースをポケットに入れたままにしておいて、付け外しのタイミングでサッと取り出すことができるのがいい。このコンパクトさは全メーカー見習ってほしい。

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小ぶりなサイズで装着感は良好

QCY ArcBudsのデメリットはケースが小さいって話を力説したけど、ケースが小さいということはそれに比例してイヤホン本体も小さい。画像では伝わりにくいと思うけど、男としては恥ずかしいくらいに指が細い俺が持ってこのサイズ。

そしてこのコンパクトさのおかげで耳への収まり・フィット感がよいので、ジョギングのおともにも使えるし、平均より耳が大きい人なら寝ながらイヤホン「寝ホン」にも使える。

ただ俺はそこまで気にならなかったけどフィット感がいい代わりに圧迫感はあるので、カナル型が苦手な人にとっては少しキツイかもしれない。

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イヤホン本体の遮音性+ノイキャンのおかげで初代AirPods Pro並みの遮音性

QCY ArcBudsのはアクティブノイズキャンセリング(ANC)公称値-45dbと言っているんだけど、効き目はお値段なりと言った感じ。ただし先述のとおりQCY ArcBudsは耳への収まりがよいため、この合わせ技により結果的に遮音性が高くなっている。

実際に使った印象は以下のとおり。

  • 遮音性は初代AirPods Pro並み。内訳はイヤホン自体の遮音性2/3、ANC1/3くらい
  • 音楽オフだと地下鉄の走行音は聞こえるが、音量自体は半分くらいになる
  • 音楽再生すれば静かな曲でない限り電車の走行音は聞こえない
  • 低域のカットは比較的得意だが、話し声は不得意。
  • ホワイトノイズや耳詰まり感はない

メーカーがうたう「-◯◯dbの性能!」の公称値はマジで当てにならないんだなっていうのは改めて思った。ノイズキャンセリングの大家たいかであるSONY・BOSE・Appleが揃って公称値を出していないことからも察してほしいけど、イヤホン選びの時には注意してほしい。

ただQCY ArcBudsはANC単体としてみると「うーん」な性能ではあるものの、カナル型の利点と合わさって総合的な遮音性に文句はなかった。数値測定はできないが-40dbくらいの性能はあると思うし、それがクーポン使用した実売価格4,000円でこの遮音性と考えれば結構あり。

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実売4,000円と考えるとコスパいい

QCY ArcBudsのは後で書くけどマルチポイントやワイヤレス充電に非対応だったり、音質はまぁ値段なりだったりといったデメリットがある。

だけど、イヤホン自体の遮音性とノイズキャンセリングを考えれば総合的な遮音性はAirPods Pro並みだし、装着感はいいし、何よりケースがめちゃくちゃ小さいので持ち運びが便利で総合的に考えると実売4,000円台ならコスパはなかなかいい

というのも、最近の完全ワイヤレス市場はインフレが激しすぎて低価格帯でも6,000〜10,000円くらいするし、5,000円以下なんて「ギリ使えればいいよね」レベルの商品が多い。

そんな中でQCY ArcBudsは普通に使えるレベルの仕上がり。5,000円以下の予算で使えるイヤホンを探しているならオススメできる。

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QCY ArcBudsのデメリット

QCY ArcBudsのは実売価格4,000円台と考えればまぁいい感じなんだけど、定価6,500円と考えるとイマイチな点もある。

具体的に俺が気になったのは以下。

イヤホン、ケースともにコンパクトな設計で取り回しはいいんだけど、便利機能が薄い感じ。俺はどれも使う機能なので対応していないのは残念だけど、人によっては全く使っていないってこともあると思う。

というわけでイマイチな点が実用上どう関わってくるのか詳細を語っていく。

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マルチポイント非対応で複数端末使いには向かない

イヤホンの接続はスマホ1台しかしないという人には関係ない話なんだけど、QCY ArcBudsのに搭載されていなくて残念な点がマルチポイントに対応していないこと。マルチポイントはめちゃくちゃ便利で、スマホ+パソコンとかスマホ2台持ちする人は、一度使ったらもう戻れなくなる。

マルチポイントとは?

マルチポイントとは2台のデバイスに「同時接続」できる機能。
デバイスAと接続中にデバイスBで音楽再生したい時は、デバイスBの再生ボタンを押すと接続先が自動で変わる
また、デバイスAで音楽再生中に、デバイスBに着信があった場合もデバイスBに接続先が自動で変わる。

実際、俺は以下のような場面でシームレスの良さを実感している。

  • パソコンで音楽を聴きながら作業中に、スマホにきた電話をそのまま取る
  • スマホで音楽を聴きながら通勤し、会社についたらパソコンでオンライン朝礼
  • パソコンで音楽を聴きながら仕事をして、昼休みになったらスマホでYouTube再生

こう書き出してみると大したことないように見えるけど、慣れてしまうと接続先切り替えをするのがめちゃくちゃ面倒になる。

QCY ArcBudsの定価6,500円くらいの価格帯でもマルチポイントに対応している機種も増えてきているので、コスパで頭ひとつ飛び抜けるためにもここは頑張ってほしかった。

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ワイヤレス充電に非対応でケーブル必須

QCY ArcBudsのに搭載されていない機能でマルチポイントの次に残念だと思うのが、ワイヤレス充電に非対応であること。

俺は家と職場それぞれにワイヤレス充電器を配置して、イヤホンやスマホは置くだけで充電ができる環境を整えている。そういった環境を整備すれば、デバイスを決まった位置に置くだけで持ち出す時はいつもフル充電で使えてとにかく便利。

なんだけど、SQCY ArcBudsはワイヤレス充電に対応していないので、USB-Cケーブルを毎回刺して充電する必要がある。低価格帯の中でも対応機種が多い機能なのでほしかった。

しかも最近のAndroidスマホだと「バッテリーシェア」とか「リバース充電」とか言われる機能で、スマホ背面にイヤホンをおくだけで充電ができるのが広まってワイヤレス充電需要は高まりつつある。ぜひ後継機種では対応してほしい。

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音質は良くもないし悪くもなく値段相応

QCY ArcBudsについてこれはハッキリといっておきたいんだけど、音質は普通。ホント良くも悪くもないのでコメントに困るくらい普通。

傾向としては低音強めのドンシャリ系なんだけど、解像度は普通でホントなんも言えない。

定価6,250円、クーポン使って4,000円台で購入できるイヤホンなので「ノイズキャンセリングついているだけありがたいと思え」とメーカーの声がこえてきそうだが、定価5,000〜8,000円程度のイヤホンと音質比較をすると以下のとおり。

SOUNDPEATS Engine 4>>>SOUNDPEATS Capsule3 Pro>EarFun Air Pro 3>>QCY ArcBuds

まぁSOUNDPEATS Engine 4は持てる予算をすべて音質に極振りしたイヤホンだから例外だけど、QCY ArcBudsにはもう少し頑張ってほしかった感もある。

俺がQCY ArcBudsに持った音質の印象は以下のとおり。

  • 傾向はドンシャリで低音が強調されており、EDMやロック系のノリは楽しめる
  • 解像度低い部類なので、高音・中音は低音に埋もれがち
  • ボーカルよりも楽器の音が目立つ印象。

商品提供してもらっている手前、言いにくいところではあるけどこれが率直な感想。とはいえこれは定価を踏まえて語った話。引き続きクーポン価格の4,000円台で購入できるのであれば、ノイズキャンセリングもついているし悪くない選択だとは思う。

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まとめ:携帯性、総合的な遮音性がいい。4,000円台ならアリ

ここまでQCY ArcBudsのメリット・デメリットを見てきた。改めてまとめると以下のとおり。

QCY ArcBudsは定価6,250円と考えると音質は値段なりだし・マルチペアリングとワイヤレス充電には対応していないのが弱点。

が、発売からいまのところずーっと使えるクーポンを使って実売4,000円で買えることを考えれば、遮音性や装着感ははかなりいいし、何よりAirPods Pro以上にコンパクトなケースサイズが最高にいい。

外出時にバッグを持たない人や俺のようにイヤホンは常にポケットに入れて持ち歩きたいタイプの人にとっては、ポケット内で嵩張かさばらないケースの小ささがホントに便利。

イヤホンにそこまでの音質は求めず、携帯性とコスパを重視する人にはぜひオススメしたい。

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