2023年10月にHUAWEIがフラッグシップイヤホンのHUAWEI FreeBuds Pro 3を発売した。
最近のハイエンド相場が約4万円なのに対して、定価28,800円とHUAWEIらしく価格は抑えめ。なのに、ノイズキャなセリング・マルチポイント・無線充電にフル対応で、最近トレンドのケースから音も鳴らせる仕様になっている。
その上で俺がイチバン興味を惹かれたのが、マイク性能の高さに自信を持っているっぽいこと。
多くのイヤホンが繁華街を歩きながらの通話が厳しかったり、マイク音質が悪くてオンラインMTGで使いにくいと常々思っていた。もしこの悩みが解決するならガチでほしい。
と思っていたところにHUAWEIがFreeBuds Pro 3を提供してくれたので、いつもどおり貰い物といえど忖度せずレビューしていく。
なお結論からいうと、ノイズキャンセリング性能こそ4万円前後のハイエンドには一歩劣るものの、俺が期待したマイク性能はズバ抜けていいし、AirPods Proと同じツマミ操作が最高に便利だった。いまでは仕事・プライベート兼用のメインイヤホンになっている。
- 駅構内で通話余裕なマイク性能の高さ
- うどんをツマんでの操作感が最高
- 装着感がいい
- マルチポイント対応
- ワイヤレス充電対応
- ハイエンドよりも1万円安い価格設定
- ノイキャン性能はハイエンドに1歩劣る
- バッテリー持ちは微妙
- Android版アプリの入手経路が特殊
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HUAWEI FreeBuds Pro 3のスペック
HUAWEI FreeBuds Pro 3は定価28,800円とミドルクラスの位置付けの完全ワイヤレスイヤホン。早速スペックを見ていくんだけど、販売元のHUAWEIはガジェット都市である中国・深圳の会社でコスパを売りとしている。
というわけで、スペック比較対象は定価1万円高いBose QuietComfort Ultra EarbudsとAirPods Proを用意した。この比較対象の両機は俺が実際に使ったことあるので、この先のレビューでもちょこちょこ触れていく。
商品名 | HUAWEI FreeBuds Pro 3 | Bose QuietComfort Ultra Earbuds | AirPods Pro 第2世代 |
カラー | ●フロストシルバー ●グリーン ●セラミックホワイト | ●ブラック ●ホワイトスモーク ●ムーンストーンブルー | ●ホワイト |
タイプ | カナル型 | カナル型 | カナル型 |
ドライバー | ダイナミック型×1 (11mm径) + マイクロ平面振動板ドライバー×1 | 非公開 | ダイナミック型×1 (11mm径) |
音の傾向 | フラット | 低音の迫力重視 | フラット |
ケースサイズ (縦×横×厚み) | 47mm × 66mm × 25mm | 66mm x 59mm x 27mm | 45mm x 61mm x 22mm |
バッテリー | 4.5時間 (イヤホン本体) 22時間 (ケース込み) | 6時間 (イヤホン本体) 24時間 (ケース込み) | 6時間 (イヤホン本体) 30時間 (ケース込み) |
重量 | イヤホン片耳:5.8g ケース込み:46g | イヤホン片耳:6.2g ケース込み:60g | イヤホン片耳:5.3g ケース込み:51g |
ノイズキャンセリング | あり | あり | あり |
外音取り込み | あり | あり | あり |
マルチポイント | あり | アプデで対応予定 | Apple製品間のみ |
装着検知 | あり | あり | あり |
ワイヤレス充電 | あり | 別売ケースで対応 | あり |
防水 | IP54 (生活防水) | IPX4 (生活防水) | IPX4 (生活防水) |
低遅延モード | あり | あり | なしだが遅延少ない |
対応コーデック | LDAC / AAC / SBC | aptX Adaptive/ AAC / SBC | AAC / SBC |
特色 | ・価格が安い ・マイク性能がいい ・バッテリー持ちは微妙 | ・業界No.1のノイキャン性能 ・BOSEらしい迫力ある低音 ・装着感いい | ・Appleデバイス間の連動性が最高 ・「探す」対応 ・ケースにスピーカー付き |
amazonの星 (小数点は二捨三入) | (4.6 / 5) クチコミ | (3.7 / 5) クチコミ | (4.7 / 5) クチコミ |
定価(税込) | 28,800円 | 39,600円 | 39,800円 |
販売サイト |
Amazon
楽天 Yahoo メルカリ |
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HUAWEI FreeBuds Pro 3のスペックで一つだけ残念なのがバッテリー持ちが悪いこと。ノイズキャンセリングオンで4.5時間再生は、仕事中にもイヤホンを使うヘビーユーザーにはちょっと物足りなさを感じる。
それ以外の機能的はAirPods Proと互角で、BOSEにはむしろ優っているくらい。そしてケースサイズが小さいのもかなり点数高い。
正直、ノイズキャンセリング性能を最優先するならBOSE一択だけど、利便性を重視するならAirPods ProじゃなくてHUAWEI FreeBuds Pro 3でも良いかなと思うレベルの仕上がり。
というわけでこの先は見た目や実際の使用感をレビューしていく。
HUAWEI FreeBuds Pro 3の外観
ここからはHUAWEI FreeBuds Pro 3の外観を見ていく。パッケージはHUAWEIらしくシンプル。商品名・本体イメージ・ロゴのみで高級感がある。
内容物はイヤホン本体、ケース、イヤーピース、USB-Cケーブル、説明書。イヤーピースが台紙にしっかりハマっていて、サイズ表記も振られているのは好感度高い。
これはイヤーピースを拡大した画像。耳クソが入らないようにちゃんとガードがついている。こういう細かいところに28,800円の仕事を感じる。
HUAWEI FreeBuds Pro 3のケース正面。これはセラミックホワイトという色なんだけど、質感はかなりいい。というかAirPods Proと同じ質感だと思ってもらって大丈夫。真ん中についているのはLEDランプで、残りのバッテリーや充電状況がわかる。
ケース裏にはHUWEIのロゴがある。裏面の結構な面積をとって鏡面の上にロゴが印刷されている。
これがロゴ部分のアップ。ゴリゴリの鏡面。最初はロゴなんて無くていいと思っていたんだけど、ある日エチケットミラー代わりになることに気がついた。これさえあれば鼻毛チェック・食後の口元チェックができるのは思わぬメリット。最高。
ペアリングボタンはケースの右側面にある。押し心地はいい。
ケース底面にはUSB-Cポートとスピーカーがある。スピーカーは充電開始されたタイミングで音が出たり、スマホアプリからケースから音を出して探すこともできる。ちなみに、メリットでも触れるけどワイヤレス充電にも対応している。
ケースを開けたところ。耳と接する面が手前になるように収納されているのはめちゃくちゃ嬉しい。詳細は過去にレビューしたTranya Novaの記事を見てほしんだけど、HUAWEI FreeBuds Pro 3の収納方法なら装着するときにラク。
またケースの開口部が大きく開くため、イヤホンを取り出す時に指とケースが干渉することないのが地味にいい。ケースから取り出しにくいイヤホンはストレスになるんだけど、HUAWEIはよく考えている。
イヤホン本体を取り出すとこんな感じ。AirPods Proと同じうどん型のイヤホン。
イヤホンが取り出された後のケース。外側と同じく内部も白×ツヤツヤ塗装。やっぱり質感は高い。
イヤホン本体もいい質感をしている。ツヤツヤ塗装に、短めのうどん、外周部にはシルバーの縁取り。HUWEIのロゴの主張は激しいけど、まぁこれが無かったらそれはそれで締まりが悪そうだし許容範囲。
耳と接する面はこんな感じ。黒丸の部分は写真で見えなくなってるんだけど、一部がメッシュになっていて骨伝導マイクが配置されている。そのおかげもあってかマイク性能はかなり高い。
別角度から。やっぱりシンプルで使いやすい見た目。
手持ちのサイズ感はこんな感じ。ケース・イヤホンともに小さめ。実際の他機種との比較は以下。
業界トップ5%に入るくらい小さいAirPods Proのケースと比べてもわずかに大きいレベル。これだけ小さいとポケットに入れても邪魔にならないからいい。
HUAWEI FreeBuds Pro 3の音質
HUAWEI FreeBuds Pro 3はAppleやBOSE、SONYといったハイエンド機よりも約1万円安い定価28,800円。安い聞くと気になるのが音質なんだけど、コスパがウリのHUAWEIだけあってかなり優等生サウンドといった仕上がり。
独自開発のマイクロ平面振動板ドライバー+11mmダイナミックドライバーのデュアル構成のおかげかは知らんけどけど、ボーカルメインの曲からEDMまで幅広く対応できる。
そんなの音質評価の詳細は以下のとおり。
HUAWEI FreeBuds Pro 3の音質評価
総評:基礎的な音質はよく、AirPods Proと同等レベル。初期設定の音作りはクセのないフラットだけど、10バンド対応のイコライザで自分好みの音質にカスタムできるのもいい。基礎音質がいいので、設定次第でボーカル曲からEDMまでオールジャンル対応可能。BOSEのような尖った音しか受け付けない変態以外はこれでFreeBuds Pro 3で十分満足できる。
得意ジャンル
- イコライザ次第でオールジャンル不得意なく対応できる
HUAWEI FreeBuds Pro 3の音質はマジで優秀。オールジャンルに対応できる音作りをしたイヤホンは、スマブラで言うマリオみたいに良くも悪くも特徴がなくなりがち。
でもFreeBuds Pro 3は元々の音質がいいので、イコライザ次第でいくらでも好きな音質にできるのが強い。
実際、俺は開封直後のフラット音質には満足できなかった。というのも俺が好きな音質は以下。
- 好きなジャンルはクラブミュージック界の低音強めオタクジャンル、HardStyle
- なので低音ゴリゴリ強めが好き
- 高音もやや強めで低音寄りのドンシャリが好き
- ライブ感よりもスタジオ録音の方が好きなので、音場は狭め(デッド)が好き
こんな注文もイコライザで解決。
だいたいのイヤホンがここまで細かくイコライザ設定できなかったり、各音域で得意・不得意があるので大胆な設定にすると音作りが破綻することが多い。
けど、HUAWEI FreeBuds Pro 3は本来のフラット音質からかけ離れた上の画像のような設定でも、しっかりと高音質を保ってくれる。
どんなジャンルが好きでも好みの音を作れるので、よほど変態級のこだわりがない限りオススメ。
HUAWEI FreeBuds Pro 3のメリット
HUAWEI FreeBuds Pro 3の機能がハイエンド級なのはスペック表で確認したけど、重要なのは実際の使い心地。スペック表がいくら良くても使用感が悪ければ意味がない。
そんなFreeBuds Pro 3を実際に使ってよかったところは以下。
正直、ノイキャン性能は強くもなく弱くもなく「まぁ普通」と言った感じだけど、それ以外のメリットがマジで盛りだくさん。とくにマイク性能の良さがピカイチで、それだけで唯一無二なレベル。しかも装着感もいい。
いまや俺のメインイヤホンがHUAWEI FreeBuds Pro 3になるくらい気に入ってるんだけど、具体的にどこがどう良かったのか詳しく解説していく。
新宿駅構内で通話余裕なマイク性能の高さ
これは通話する機会が多い人にはマジでおすすめしたいポイントなんだけど、HUAWEI FreeBuds Pro 3はマイク性能がめちゃくちゃ良い。
繁華街とか駅で待ち合わせの電話をする時にワイヤレスイヤホンでそのまま通話しようとしたら、相手に聞き取れないとか言われた経験が誰でもあると思うんだけど、HUAWEI FreeBuds Pro 3で通話して聞こえにくいと言われることがマジでない。
というのもハード・ソフト両面でガチで通話性能に力を入れているから。
ハード面では片耳あたりマイクが4つ搭載されている。これはAirPods Proのマイク数の2倍。しかも4つのうちの1つは骨伝導マイクになっていて、耳と直接触れる位置にあるため集音力がいい。これだけやって集音した声をさらにソフトウェアでノイズカット処理をして通話相手に届けてくれるので、マイク性能がいいんだ。
実際、新宿駅構内の雑音うるさい中で3人に協力してもらい通話テストをしてみた。AirPods Proだと雑音に混ざってマトモに会話できなかったが、HUAWEI FreeBuds Pro 3では俺の声がしっかりした音量でクリアに聞こえたとのこと。
今までは相手に迷惑をかけないためにも、うるさいところで電話をするときはいちいちイヤホンを外していたんだけどその必要がなるなくし、仕事のオンラインMTGもこれで十分。
ここまでマイク性能が高いイヤホンはあまりないので、通話やMTGをする機会が多い人にはかなりオススメできる。
うどんをツマんでの操作感が最高
HUAWEI FreeBuds Pro 3の音量調整・曲飛ばしは、ステム部分をツマんで操作するんだけどこれが最高に使いやすい。というのも操作時の誤作動が起きたりせず、マジでストレスなし。
この話の対比に持ち出したいのが、ワイヤレスイヤホンの操作で圧倒的多数派のタッチ操作。これはイヤホンの側面にあるセンサー面をタッチして操作する方法なんだけど、とにかくストレスが溜まる要素が多い。
以下がタッチ操作でストレスだと俺が感じた一例。
- センサーに誤って手が触れると意図しない操作がされる
- 寝ながらイヤホンを使おうとすると枕や髪を検知して誤作動を起こす
- センサーの反応が悪く、タップ回数を誤検知されることがある
- タッチ面を指で叩くたびに「ボンボン」というタップ音が耳中に響き不快
とくに最初と最後はマジでイラつく機会が多い。
一方で、HUAWEI FreeBuds Pro 3やAirPods Proが採用するツマミ操作はこういったストレスとは無縁。
誤動作なく、自分がやりたい操作が、自分の意図どおり実行される。当たり前を当たり前に操作できるのがいい。しかも音量変更もツマミ部分を上下にスライドすればできるので直感的だし、左右どちらの手でも操作できる。
BOSE QuietComfort Ultra EarbudsやSONY WF-1000XM5といったハイエンドはデザイン的にタッチ操作にせざるを得ないだろうけど、ステムを伸ばしたうどん型を採用しているイヤホンは全機種ツマミ操作にしてほしいと思う。
そう思わせるくらいHUAWEI FreeBuds Pro 3の操作はしやすい。
やっぱり装着感はうどん型がイチバン
HUAWEI FreeBuds Pro 3はイヤホンの分類としてはカナル型で、形状はAirPods Proと同じ耳からハミ出る通称「うどん」と呼ばれるステムがついている。
AirPodsが発売された当時は、うどんダサい派 VS うどんダサくない派の間で激しいな論争が交わされたが、俺的にはうどん形状はワイヤレスイヤホンの一つの到達点だと思っている。
というのも見た目はともかく「プロダクトとしての使いやすさ」で見ればうどんは超合理的。
まず、ステムが伸びている分イヤホンをつまみやすく装着がしやすい。その上、耳から伸びたステム部分にバッテリーやマイクを逃すことができるのでハウジング部分が小さく耳への収まりがいい……といってもイマイチ分かりにくいだろうから以下の画像を見てほしい。
これはSONYのフラッグシップイヤホンWF-1000XM5の装着画像。このようにステムがないタイプだと、耳から見えるハウジングに全てを集約しなくてはならないためボディが大きくなりがち。その結果、耳穴周辺に干渉して装着感が悪くなりやすい。
対してHUAWEI FreeBuds Pro 3はこんな感じ。うどん部分にパーツを逃がせるおかげでハウジングがだいぶスッキリしていて収まりがいい。あと改めてだけどステムが伸びている分普段の装着はしやすい。
発表当初が「ダセェ」「うどんかよ」とボロクソに叩かれながらも、あのApple採用した形状なだけはある。
しかもFreeBuds Pro 3は前述のとおり、うどん部分をスワイプして音量調節ができたり、曲飛ばしをしたりのがめちゃくちゃいい。
うどんによるメリットはマジで絶大なので、俺は全てのイヤホンはこの形になってほしい願っている。
マルチポイントでスマホ+PCやスマホ2台持ち使用がラク
HUAWEI FreeBuds Pro 3は複数台のデバイスと接続できるマルチポイントに対応している。これは2021年くらいから徐々に普及し始めた機能なんだけど、ノイキャンの次に革命的な神機能。
マルチポイントを知らない人に解説すると以下のとおり。
マルチポイントとは2台のデバイスに「同時接続」できる機能。
デバイスAと接続中にデバイスBで音楽再生したい時は、デバイスBの再生ボタンを押すと接続先が自動で変わる。つまり接続先を手動で切り替える一手間がなくなる。
また、デバイスAで音楽再生中に、デバイスBに着信があった場合もデバイスBに接続先が自動で変わる。
スマホ1台でしか使わない人には関係ないけど、スマホ+パソコンとかスマホ2台持ちする人にとって、マルチポイントは必須の機能。実際、俺は以下のような場面でシームレスの良さを実感している。
- パソコンで音楽を聴きながら作業中に、スマホにきた電話をそのまま取る
- スマホで音楽を聴きながら通勤し、会社についたらそのままパソコンでオンライン朝礼
- パソコンで音楽を聴きながら仕事をして、昼休みになったらスマホでYouTube再生
こう見るとちょっとしたことだけど、日常の動作だからこそシームレスの恩恵・ストレスのなさがデカい。一度マルチポイントに慣れてしまうと、いちいち接続先を切り替えるとかもはや考えられないレベル。
もし複数デバイスを使ってるなら絶対にマルチポイント付きのイヤホンにした方がいい。少なくとも俺はもうマルチポイントのないイヤホンは選べない身体になってしまった。
ワイヤレス充電対応なのは地味に便利
俺がノイズキャンセリング、マルチポイントに並ぶ「イヤホン3大便利機能」だと思っているのがワイヤレス充電なんだけど、HUAWEI FreeBuds Pro 3はこのワイヤレス充電にも対応している。
これが地味に便利で、家と職場それぞれにワイヤレス充電器を設置して環境を整えさえすれば、イヤホンを置くだけで充電開始・持ち出す時はいつでもフル充電で使えるのがめちゃくちゃいい。
とくにワイヤレスイヤホンはケースのバッテリー残量がどれくらいあるか分かりにくいため、気づいたらバッテリー切れになりがち。置くだけでラクに充電できるのはもちろんだけど、このバッテリー切れあるあるを回避できるのは最高。
ハイエンドよりも1万円ほど安い価格設定
HUAWEI FreeBuds Pro 3はここまで紹介してきたとおり、音質はオールマイティー、操作感・装着感良好、マルチポイントとワイヤレス充電に対応しており、マイク性能もトップクラスにいい。
ここまで完成度がいいと気になるお値段だが、定価28,800円。Amazonセール時には24,000円台での販売。
正直、この値段を見て8割の人は「たけーよ」と思っただろう。わかる。めちゃくちゃわかる。その気持ち痛いほどわかる。
だけど待ってほしい。というのも、2022年ころからワイヤレスイヤホン市場のインフレが凄まじいスピードで進行しており、ハイエンド機種の定価は4万円前後がもはや当たり前なんだ。
このインフレは単純に多機能化・高性能化も大きいけど、それと並行して円安がクソ進んでるのも要因。
そんな2023年にハイエンドよりも1万円安い、定価28,800円でこのレベルの商品を出してきたのはさすがHUAWEI。
ノイズキャンセリング性能を重視する人だけは1万円積んでハイエンドを買うことをおすすめするけど、それ以外の人はHUAWEI FreeBuds Pro 3で十分満足できると自信を持っていえる。とくにマイク性能重視な人。
HUAWEI FreeBuds Pro 3のデメリット
メリットだけ見るともはやカンペキな出来栄えのHUAWEI FreeBuds Pro 3だけど、もちろん「ここ微妙やな」と思うポイントもある。
そんな改善してほしいところは以下。
どれも致命的なデメリットではないんだけど、もうちょっと頑張れなかったのかと思ってしまう。とくにノイズキャンセリング性能が普通なのが残念。これがもうちょっとよければ文句なしで★5評価にしていた。
というわけでそれぞれのデメリットを詳しく解説していく。
ノイキャン性能はハイエンド機に1歩劣る
HUAWEI FreeBuds Pro 3を使って感じたのは「マイク性能を良くしたAirPods Pro」という印象。これはもちろん良い意味で。
そんな中で一番悔やまれるのがノイズキャンセリング性能。もちろんそれなりのお値段はするので悪くはない。
ただ悪くはないけど、良くもない。めちゃくちゃ普通なんだ。
例えるとすればノイキャン性能は初代AirPods Proくらい。第2世代AirPods Proと比べると1.5歩、2023年ノイキャン最強イヤホンであるBose QuietComfort Ultra Earbudsとなら2歩劣る性能といった感じ。
HUAWEIといえばコスパ。コスパといえばHUAWEIなので28,800円でハイエンドレベルの性能を期待した俺的には、ノイキャン性能はガッカリだった。
とはいえノイキャン性能が悪いわけではないので、ノイキャン至上主義の人でなければ十分満足できるレベルだから安心してほしい。
バッテリー持ちは微妙
HUAWEI FreeBuds Pro 3のバッテリー持ちはぶっちゃけ短い。ノイズキャンセリングをOFFにすれば最長6.5時間もつけど、ノイキャンONにすると一気に4.5時間。しかもマルチポイントを使うとさらに短くなり、実測4時間くらいしかバッテリーが持たない。
同時期に発売したイヤホンだと、ノイズキャンセリングONで本体のみ5〜6時間・ケース込みで30〜40時間くらいがバッテリー持ちの相場。
FreeBuds Pro 3はマイク性能がいいので仕事の電話やオンラインMTGにも使いやすいし、何よりカナル型の中でも装着感がよく、オン・オフ問わずに常時つけていたい仕上がり。なのにこのバッテリー持ちは勿体ない。
さすがに4時間では1日の仕事の半分しか耐えられないので、ゴリゴリ使うには厳しい。とはいえ「ノイキャンOFFなら6時間使えるよ」と言われてもノイキャンを使わないなんてことも考えられない。また俺のように仕事中イヤホンつけっぱなしでない人にとっても、頻繁に充電が必要になるのは地味にストレスになる場面が出てくると思う。
ヘビー使用が前提の人はFreeBuds Pro 3を充電中に使うサブイヤホンのことも考えた上で購入した方がいい。
Android版の専用アプリの入手経路が特殊
HUAWEI FreeBuds Pro 3にはAI Lifeという専用アプリが公式で用意されている。このアプリを使うとイコライザ機能を使ったり、マルチポイントやタッチコントロールの設定変更ができて便利なんだけど、Androidの場合は入手経路が特殊。
Google Playストアで公開されていないアプリなので、ストア経由のダウンロードができずHUAWEI公式サイト経由でアプリを入手する必要があるんだ。
初めてやる人は戸惑うかもしれないけど、ダウンロード手順はカンタン。手順は以下。
まずはHUAWEI公式のAI Lifeダウンロードサイトにアクセスする。ダウンロードサイトのQRコードはFreeBuds Pro 3の箱にも付属しているし、ネットで「HUAWEI AI Life ダウンロード」とか検索すればヒットする。
ダウンロード方法は2つ書いてあるけど、写真2枚目の赤枠の「ブラウザからダウンロード」でOK。1つ目の選択肢はHUAWEIのスマホを使っている人専用の機能となっている。
ダウンロードが完了すると、インストールするか確認されるのでインストールをタップ。これでスマホ内にアプリとして使える状態になった。そのままアプリを開くか確認されるので「開く」をタップすればアプリが立ち上がる。
ちなみにスマホのよってはこのタイミングで「アプリをインストールできない」旨の警告が出ることがある。
これはストア経由ではなくブラウザから入手したアプリ、いわゆる「野良アプリ」に対するセキュリティ警告。もし警告が出たら指示に従って設定変更をすればOK。
この先は立ち上がったアプリの利用規約に同意して、HUAWEI FreeBuds Pro 3をペアリングすればイコライザ設定や操作のカスタムなどができる。ちゃんとデバイス登録されると2枚目のように表示される。
手順は以上。Playストア経由でダウンロードできないのは特殊だけど難しいことはないので、誰でも入れられる。
あとはアプリストア経由のダウンロードじゃないと不安という人もいるかもしれないけど、それは同梱されているQRコードからアクセスすれば大丈夫なので安心してほしい。
ちなみにiOS版のAI LifeはApp Storeに承認されているので、問題なくストア経由でダウンロードすることができる。
まとめ:ワイヤレスイヤホンにマイク性能を求めるなら断トツでおすすめ
ここまでHUAWEI FreeBuds Pro 3のメリット・デメリットを見てきた。改めてまとめると以下のとおり。
HUAWEI FreeBuds Pro 3はハイエンドよりも1万円安い定価28,800円ながらも、考えるうる便利機能は全て搭載しておりコスパがいい。
その上で特にすごいのがマイク性能。これはもうハイエンドと比べて頭3つくらい飛び抜けているレベル。
今まではうるさい場所にいるときにワイヤレスイヤホンでまともに通話できなかったので、通話時は必ずスマホのマイクに切り替えていた。
が、FreeBuds Pro 3があればそんなことをする必要がマジでなくなった。かなりうるさい駅構内だろうが気にせず通話できる。
ノイズキャンセリング性能がハイエンドと比べると少し弱かったり、バッテリー持ちについて正直不満はある。でも、通話する機会が多かったり、オンラインMTGなどを頻繁にやる人にとってはこのマイク性能はめちゃくちゃ大きなメリットになる。
もしマイク性能がいいワイヤレスイヤホンを探しているなら俺は自信を持ってHUAWEI FreeBuds Pro 3をオススメする。俺はコイツのおかげで通話・MTGライフがめちゃくちゃラクになった。
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