Pixel 6購入特典のGoogleストアクレジット11,000円分がようやく付与された。これで何か買おうとGoogleストアを覗いてみたものの、これといってほしいモノが無いクソラインナップ。
ということで、家にいくつあっても困らないであろうワイヤレス充電器「Google Pixel Stand 第2世代」を買うことにした。
使ってみた感想としてPixel Standは定価約1万円するだけあって、ワイヤレスなのに最大23Wで充電できたりPixel 6シリーズを拡張してGoogle Nestのように使えるなど性能は高い。が、高速充電や拡張機能のために普通の充電器+5,000円の価値があるかは人を選ぶ。
Pixel Stand 第2世代を自費で購入しようか悩んでいる人は、後悔しないためにもぜひこのレビューを読んでこの製品に約1万円の価値を見いだせるか考えてほしい。
2022年10月13日にGoogle Pixel 7 / Pixel 7 Proが発売される。新発売のPixel 7シリーズもこれからレビューするPixel Stand 2にバッチリ対応。
この記事中はPixel 6との組み合わせでレビューをしているけど、Pixel 7 / Pixel 7 Proでも全く同じことができるので安心して読み進めてほしい。
Pixel 6シリーズについて詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてほしい。
- Pixel 7 / 6シリーズなら有線充電と同じ速度で充電できる
- Pixel 7 / 6シリーズをGoogle Nest化する独自機能
- 強力な排熱ファンのおかげで発熱がほとんどない
- 定価約1万円とワイヤレス充電器としては高い
- 排熱ファンの音が大きい
- Pixel 7 / 6シリーズを横置きで充電できない
- Pixel 7 / 6シリーズ以外で使用すると単なる15W出力の充電器になる
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Google Pixel Stand 第2世代のスペック
Google Pixel Stand 第2世代は約1万円と高額な縦置き型の無線充電器。1万円するからにはどこかが普通の無線充電器よりも優れているはず。
ということで、普段あまり見ることがないであろう充電器のスペックをみていく。なお、赤字にしているのは特徴的な部分。
サイズ |
奥行き82mm×幅71.6mm×高さ113.9mm |
重量 | 263g(実測・本体のみ) |
入力ポート | USB-C |
充電出力 | Pixel 6: 21W Pixel 6 Pro: 23W Qi対応: 15W |
ファン | ○ |
カラー | ホワイトのみ |
Pixel向け独自機能 | PixelのGoogle Nest化 フォトフレーム化 自動サイレントモードON 充電最適化 |
価格 | 9,570円 |
以上がPixel Stand 2のスペック。といっても充電器のスペックだけ見せられてもわかりにくいと思うので細かく見ていく。
まず、Pixel Standは充電出力が高いのが特徴。ワイヤレス充電=Qi充電で「急速」と呼ばれる15W出力に対応しているのはもちろんのこと、Pixel 6 Proであれば最大23Wで充電できる。ワイヤレス充電で23Wというのは業界トップクラスの速さ。さすが1万円の高級ワイヤレス充電器。
ちなみに、重量は公式サイトの記載だと71gになっているが、これは大嘘。「このズッシリ感で71gはありえなくね?」と思って実測したところ263gだった。りんご1つやサツマイモ1本分とだいたい同じくらいの重さ。
100g切りが多い縦型ワイヤレス充電器業界でもスーパーヘビー級なんだけど、重量がある=スマホを充電器に置く時にズレない安定感につながるので、むしろ長所と捉えてOK。
そして、一番の特徴は、Pixelシリーズを充電しているときに、Pixelの機能拡張をする機能がついていること。この拡張機能がなければただの高いだけの充電器だが、これのおかげでオンリーワンの充電器になっている。
拡張機能の詳細について早く見たい人は「 Pixel StandはPixel 6の機能を拡張する充電器 」 を先にみてほしい。
また、Pixel Stand 2はPixel 6シリーズと使ってなんぼの製品なので、Pixel 6がどんなスマホなのかは以下の記事を参考にしてほしい。
同梱物
Google Pixel Stand Gen2の同梱物は、30W対応のUSB-C充電器と両端ともにUSB-C ケーブルの2つ。この2つはGoogleストアでも販売されている。
これら2つを合わせて5,390円。それに対してPixel Stand Gen2の価格は9,570円。同梱物なので単純に価格全体の50%を締めているとは思わないが、どうせ使いまわし品なのであればもう少し価格を抑えてくれると嬉しいというのが正直なところ。
とはいえ、購入直後からPixel Standをフル性能で使えるし、Pixel 6を有線で充電したいときも流用できるので付属してくれたのはありがたい。
Pixel Stand第2世代の置き心地は抜群の安定感
Pixel Stand第2世代にスマホを置いたときの安定感の良さは、俺が今まで使ってきたAnkerの縦型ワイヤレス充電器とは比べものにならないくらい良い。
その理由を考えたところ以下の2つが要因。
- 本体重量が236gとスーパーヘビー級なので、スマホを置く時に充電器本体の位置がズレない
- 表面がゴムっぽい素材になっており、置いたスマホを少し操作しても置いた位置からズレない
これらの2つの要素が相まって、とにかく充電中のスマホを操作していてもスマホ・Pixel Stand双方ともにズレることがマジでない。表面がサラサラで軽い充電器だと、充電中のスマホを少し操作するだけでいちいち位置がズレて地味にストレスが溜まる。
ただし、Pixel 6シリーズを横向きで充電できないのはマジで意味不明な仕様。これは本レビュー中で「 Pixel 6シリーズを横向き充電できない 」でも書いた。
また、Pixel Stand 第2世代にはくぼみがあり、これがGoogle Pixel Buds Aにジャストフィットするようにできている。俺はPixel Budsを持っていないので形状の似ているRedmi Buds 3 Proを置いて見たのが以下。
バッチリフィットしており、安定感は良好。このような形状のイヤホン全般は問題なく置ける。
Apple AirPods Proも問題なく充電できる。しかも、左の画像のようにコイル位置が極端に低くても充電してくれる。Pixel 6は充電してくれないのに……。
充電出力は最大23Wとワイヤレス界最速レベル
Google Pixel Stand 2の1つ目の武器は業界最高クラスのワイヤレス充電速度であること。
よくAnkerなどのメーカーサイトやAmazonでも「急速ワイヤレス充電」という単語をよく目にするが、そこで記載されているのは大体10Wかよくても15W。その理由は、電気を受け取る側であるスマホのほとんどが15W充電までしか対応していないから。
それに対して、Pixel 6シリーズと第2世代のPixel Standは、既存製品を大幅に上回る出力で充電ができるようになった。具体的な充電速度は以下のとおり。
Pixel 7 Pro Pixel 6 Pro | Pixel 7 Pixel 6 | その他スマホ | |
---|---|---|---|
有線充電 | 23W | 20W | – |
ワイヤレス充電 | 23W | 20W | 15W |
見てのとおりPixel Stand 2とPixel 7 ProやPixel 6 Proの組み合わせだと、ワイヤレス充電出力は23Wと業界トップクラス。さすが1万円の高級ワイヤレス充電器。
しかも、Pixel 7や6シリーズのワイヤレス充電出力は有線充電出力と同じであるため、理論上、無線・有線どちらで充電してもバッテリー満タンになるのが同じ。
どうせ同じ充電速度なら、俺はラクな無線充電を使う。
Pixel Stand 第2世代はPixel 7 / 6シリーズの機能を拡張する充電器
Google Pixel Stand 2の最大の特徴は、Pixel 7や6シリーズを置くとGoogle Nest HUBのように充電中の待機画面でスマートライトやスマート家電を操作できるようになること。しかもGoogle Nestっぽく使うための設定は、超カンタン。
この画面が出てくるのでオンにするだけ。これで、充電中でも音楽再生をしたり、スマートライトを操作したり、スマート家電の操作することができる。
その他にも置くだけで出てくる初期設定はいくつかあるので、テンポよく紹介していく。
ちょっと面白いなと思ったのがPixel 6をPixel Stand 2に置いている間はフォトフレームになる機能。この機能がついているスマホは、おそらくPixel 6が初めて。
最初はいらないと思ったフォトフレーム機能だけど、よくよく考えると自宅のデスクや会社のデスクで充電中にミニフォトフレーム感覚で大事な人や子供やペットの写真を表示させたい人にはアリかもしれない。とくにフォトフレームをわざわざ会社に持ち込むのは見せつけている感があってイヤらしいけど、充電中の機能という建前があればイヤらしさも半減するから使う人によっては良い機能かも。
俺は会社で趣味嗜好を出すことに抵抗があるし、そもそも大事な人も子供もペットもいないので不要。
そのほかにも、初期設定として充電スピードを選ぶことができたり、Pixel 6を目覚まし時計代わりにするための設定画面が自動ででてくる。この連携はさすがGoogle純正品同士といったところ。
ダメなところは3つ
Google Pixel Stand 第2世代の悪いところはハッキリしている。ダメなところは以下の3つ。
上記3点のデメリットが気にならず、かつ、Pixel 6シリーズの機能拡張がほしいのであれば購入しても後悔することは少ないと思う。
この項目では、このデメリット2点がどの程度のものなのか紹介していく。
ファンの音がうるさい
これはPixel Stand 2に限った話ではなくワイヤレス充電器全体の課題ではあるんだけど、ワイヤレス充電はとにかく発熱しやすい。バッテリーが発熱すると異常な高温になるのを防ぐために充電スピードを落とされたり、負荷が過剰にかかりバッテリー寿命が短くなってしまうなど、発熱は天敵。
そこで、高性能なワイヤレス充電器は、排熱のためのファンを搭載していることが多い。
Pixel Stand 2も高級・高性能なだけあって排熱用ファンを搭載しているのだが、この音が結構大きい。ノートPCのCPUファンが回っている時くらいの音がする。
静かな部屋で作業したり、寝る時に枕元に置いたりするのは正直厳しいレベル。俺はファン音が気になって寝付けなかった。
俺が神経質なだけ説もあるので、不安になってTwitterを調べたところ「うるさい派」から結構な数の意見があったのでほんのごく一部を以下のとおり引用した。
それに対して、「Pixel Stand 静か」で検索したが、1ツイートしか見つからなかった。俺のような「うるさい派」がノイジーマイノリティー説は捨てきれないものの、おそらくほとんどのユーザーが静かとは思っていないだろう。
とはいえ、これをポジティブに捉えれば、音が大きい=それだけ排熱ができているということ。音と排熱性能は表裏一体。
ファン音がどうしても気になる場合は、充電モードを「静音」にするのがオススメ。このモードであれば充電速度が落ちる代わりにファン音が静かになる。
俺はいかなるときも、最速で充電したいからモード「最大」一択。音は諦めた。
Pixel 6シリーズを横向き充電できない
これは正直驚きだったんだけど、Pixel Stand第2世代はPixel 6シリーズとの連携をあれだけプッシュしているにもかかわらず、Pixel 6を横向きで充電することができない。マジで意味不明。Pixel 6 Proは持ってないから試せていないけど、Pixel 6とPixel 6 Proはコイル位置が変わらないので多分同じ結果になる。
スマホを横置き充電しながらYouTubeを見る人は不便するので、自分が縦置き・横置きどちらのスタイルをよく使うか考えてほしい。
価格が高いのがネック
Pixel Stand 2は、ここまで見てきたとおりワイヤレス充電器の中では性能がバツグンにいいし、Pixel 6やPixel 6 Proを拡張する付加価値が付いているオンリーワンの充電器。その代わりに価格は約1万円と強気。
いかに強気の価格設定なのかは、以下のAnker公式を見ればよくわかる。
単純な充電機能だけであれば3,000円前後で買えるし、多機能なモノでも6,000円。Ankerが安いのもあるが、それにしてもPixel Stand 2は高い。
俺の場合は、Pixel 6購入特典のGoogleストアクレジットでPixel Stand 第2世代を購入している。ゆえに、実質タダで手に入れたからいいものの「あなたはこの充電器に1万円出せますか?」と聞かれたときに、俺は即答で「ムリ!」と答えると思う。
まとめ:Pixel 7や6を最大限使いたいなら買い
ここまでGoogle Pixel Stand 第2世代の良いところ・悪いところを紹介してきた。
正直、複数台同時充電できるわけでもないのに定価9,570円というのは高すぎるというのが俺の感想。Pixel Stand 2にしかないPixel 6やPixel 7のGoogle Nest化という独自機能があるものの、そのために普通のワイヤレス充電器よりも5,000円多く払う価値があるかはその人次第。
改めてGoogle Pixel Stand 第2世代をまとめると以下のとおり。
Google Pixel Stand 第2世代は、Pixel 7 / 6シリーズを最大速度でワイヤレス充電できる唯一の充電器。ワイヤレス充電器をつかいたいけど、とにかく素早く充電したいという人にはオススメ。
また、俺のようにPixel 6購入特典のGoogleストアクレジットをどう使おうか悩んでいる人にもオススメできる。実質タダでここまで高性能な充電器が手に入るので買わない手はない。
なんやかんやいって、俺はPixel Stand 第2世代に満足しているし毎日使っている。
このレビューが購入の参考になれば嬉しい。
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