AirPods Proの調子が悪くなり、商品提供してもらったSOUNDPEATS Capsule3 Proをメイン機にした記事をあげてから早1ヶ月半。音質とノイキャン性能はハイレベルなんだけど、スマホとPCで接続したい俺的にマルチポイント付きのイヤホンも欲しくなってきた。
というわけで、マルチポイント付き・音質そこそこ・コスパ重視という欲張りセットで新たなメイン機を探して出会ったのがEarFun Air Pro 3。
EarFunは2018年ブランド設立と歴史は浅いながら、イヤホン界隈で知らない奴はモグリといっていいほど認知を拡大しているんだけど、実際に購入するのは初めて。
フラッグシップモデルのEarFun Air Pro 3は定価8,990円で買えるにもかかわらず、マジで機能てんこ盛りのコスパ爆発イヤホンに仕上がっていたのでレビューしていく。
結論からいうと、低音強めの音質が好きな人には、ノイキャンは強いし・外音取込みは自然だし・無線充電もマルチポイントもあるし、いま1万円以下でオススメを聞かれたら即答でEarFun Air Pro 3と答えるくらいには優秀だった。
- 低音が好きなら楽しい音質
- ノイキャンと外音取込みが3万円レベル
- マルチポイント対応
- 装着感がいいうどん型ボディ
- 全部入り性能で定価8,990円
- ケースがデカい
- ケース・本体ともに見た目は安っぽい
- 最小音量が大きすぎる
イッセイです。もやっています。お問い合わせは Twitterこちら。
EarFun Air Pro 3のスペック
EarFun Air Pro 3は1万円以下の価格帯でいまノリにノッているEarFunのフラッグシップモデル。「1万円以下のフラッグシップなんて名前だけでショボいんでしょ?」なんて思われそうだが、EarFun Air Pro 3はそんなことは全くない。フラッグシップらしく便利機能はなんでもついている充実っぷりにもかかわらず、お値段は8,990円の価格はもはや異常。
まずはついこの間まで使用していたSOUNDPEATS Capsule3 Proと長年連れ添ったAirPods Proとスペック比較をしていく。
商品名 | EarFun Air Pro 3 | SOUNDPEATS Capsule 3 Pro | Apple AirPods Pro |
カラー | ●ブラック ●オフホワイト ●ネイビー | ●ブラック ●ホワイト | ●ホワイト |
タイプ | カナル型 | カナル型 | カナル型 |
音の傾向 | 中低音強め | 中低音強め | フラット |
バッテリー | イヤホン単体 7時間 ケース込み 45時間 | イヤホン単体 8時間 ケース込み 52時間 | イヤホン単体 4.5時間 ケース込み 24時間 |
重量 | イヤホン片耳:5.2g(実測) ケース込み:52g(実測) | イヤホン片耳:4.7g(実測) ケース込み:42g(実測) | イヤホン片耳:5.4g(実測) ケース込み:38g(実測) |
ノイズキャンセリング | あり | あり | あり |
外音取込み | あり | あり | あり |
マルチポイント | あり | なし | マルチポイント (Apple製品間のみ) |
装着検知 | なし | なし | あり |
ワイヤレス充電 | あり | なし | あり |
防水 | IPX5 (強めの雨) | IPX4 (生活防水) | IPX4 (生活防水) |
対応コーデック | aptX Adaptive LC3 / SBC / AAC | LDAC / SBC / AAC | SBC / AAC |
特色 | 安くて全部入り 低音よりで楽しいけど、音質まずまず | 安い、低音強くて楽しい | Apple製品間の連携最強 |
amazonの星 (小数点は二捨三入) | (4.2 / 5) | (4.5 / 5) | (4.6 / 5) |
定価(税込) | 8,990円 | 8,480円 | 39,800円 |
販売サイト |
Amazon
楽天 Yahoo |
Amazon
楽天 Yahoo |
Amazon
楽天 Yahoo |
見てもらってわかるとおりEarFun Air Pro 3は機能の充実度合いがマジでやばい。SOUNDPEATS Capsule3 Proと同価格帯なのにマルチポイントとワイヤレス充電がついており、機能的にはほぼAirPods Pro。
じゃあ何がついてないの?っていうと、もはや装着検知くらい。しかも俺のように片耳外すだけで装着検知機能が作動して、いちいち再生停止されるのが鬱陶しいと思うタイプからすればむしろついていない方がイイまである。
というわけで、スペック表からわかる違いはこれくらい。イヤホンで大事なのは「スペックでわからない部分」なので、この先しっかり解説していく。
EarFun Air Pro 3の外観
まずはEarFun Air Pro 3の外観を見ていく。外箱は白と黄色を貴重としたデザイン。俺は初めてのEarFunだけど、アプリロゴも黄色だったし、ブランドカラーが黄色らしい。
ケース上部はこんな感じ。ケースにそこまでお金をかけていないためか、質感はプラスチック感が強めで安っぽい印象。サラサラしているので乾燥肌だと握った時に滑る。
ケース正面。LEDライトが3つ付いており電池残量が光でわかる。また、フタを開けるときに指がかかりやすいように切り欠きもある。
側面は左右ともに何もなく、全く同じ絵面になるので左側面だけで右は割愛。見てもらってわかるとおり、厚みは結構ある。
側面後ろには充電用のUSB-Cのポートがある。ちなみに無線充電にも対応しているので便利。
手に持つとこんなサイズ感。写真ではわかりにくいけど、ケースに厚みがあるのとボディがAirPods Proよりも大きいので存在感は強め。
EarFun Air Pro 3の競合製品であるSOUNDPEATS Capsule3 Proと定番のAirPods Proとの厚み比較。EarFun Air Pro 3とAirPods Proは直接比較でなく申し訳ないけど、いかに大きいかがわかってもらえると思う。
フタを開けると本体がお目見え。AirPods Proや同価格帯の競合であるSOUNDPEATS Capsule3 Proのような横長ではなく、Anker Soundcore Liberty 4のようにフタ全体が開くタイプ。
この開き方のイヤホンは初めて使うけど、結構取り出しやすい。
イヤホンを取り出した後のケース内側。ツルツルテカテカだし周りもチープな感じの見た目だけど、使用感に影響はない。まさに実用性重視。
ケース内側に付いているボタンは、新しい機器と接続するときに使うペアリングボタン。普段は使わない。
EarFun Air Pro 3本体。いわゆるうどん型の形状で、うどん部分は短め。
人からよく見える外側の部分は、高級感を演出するためか金属っぽい部品が使われている。実際質感はなかなかいい。
こちらはイヤホン本体内側。人様から見られやすい外側の高級感とは打って変わって、ツヤツヤプラスチックのお出まし。充電接点が丸見えなのもダサいが安心してほしい。耳に装着してしまえば他人はもちろん、自分自身でさえ見れない部分だ。
うどん部分の根本にはタッチセンサーが付いている。ここをタップすることで再生/一時停止や曲飛ばし、音量up/downができる。ちなみにAirPods ProやAnker Soundcore Liberty 4のように、うどん部分をつまんで操作することはできない。残念。
お金をかけるところ、かけないところがマジではっきりしている。この潔さ俺は好き。
イヤーピースのところにはメッシュ加工などが施されていないので、耳垢が本体側に入らないように定期的なクリーニングをした方がいいかもしれない。
手に乗せた時のサイズ感はこれくらい。SOUNDPEATS Capsule3 Proと同じくらいで、AirPods Proよりは明らかに大きい。
AirPods Proよりもよっぽど本体サイズが大きいのに、重量はEarFun Air Pro 3の方が軽い。意外。
EarFun Air Pro 3の本体重量との比較はこんな感じ。AirPods Proよりもよっぽど本体サイズが大きいのに、重量はEarFun Air Pro 3の方が軽い。意外(2回目)。
ケースと本体以外の付属品は、サイズ違いのイヤーピース・充電ケーブル・説明書と過不足なく付属していた。
EarFun Air Pro 3のメリット
EarFun Air Pro 3は2018年に中国で設立された、いま乗りに乗っているイヤホンメーカーEarFunのフラッグシップモデル。安さを武器に日本でもゴリゴリ認知を伸ばしてきているんだけど、EarFunのすごいところは「安かろう悪かろう」ではなく「安いのに高級イヤホン並みに機能が良い」こと。カンタンにいうとコスパがいい。
実際にEarFun Air Pro 3を使っていて感じるいいところは以下のとおり。
これらの機能以外にも無線充電機能がついて定価8,990円。他社製品なら2、3万円する欲張りセットで1万円以下。しかもノイズキャンセリングも「“一応”ついていますよ」レベルではなく、AirPods Proに迫るクオリティなのがすごい。本気で天下を取ろうとしている気概を感じる。
俺は日本の家電が「安くて高品質」ともてはやされた時代は経験してないけど、当時の欧米諸国の人が思ったことと同じ感想をおそらく抱いている。中華製品は脅威。
というわけで、それぞれのメリットが具体的にどういいか詳しく解説していく。
低音ボンボン系で激し目のジャンルを聞くのが楽しい
EarFun Air Pro 3の音質は、ひとことで言うと「質より量の低音ボンボン系」。俺は普段や重めのロックやHardStyle(EDMを重くしたもの。オタクジャンル)系をよく聴いているんだけど、とにかく低音強めの曲とは相性がいい。
ここ数年、主力選手として俺の耳と寄り添ってくれたAirPods Proはいいイヤホンだったけど、音質はフラットな優等生サウンドで正直「音を楽しむ」という意味では全く面白味がなかった。でもEarFun Air Pro 3は正反対で、AirPods Proよりもドラムのキックが激しく聞こえ、ベースの低音が鳴り響き迫力があるのでとても楽しい。
ただこの低音は正直好き嫌いが激しくわかれる。というのも「質より量の低音」ゆえに完全に低音過多になってしまっているんだ。具体的なEarFun Air Pro 3の音質は以下。
総評:とにかく量で勝負の低音。ロック・EBMなど激しめ音楽と相性がいい
- ベースはドンシャリ系だけど、中でも低音が強調されている
- 低音は質より量。引き締まった低音ではなくボンボン系
- ゆえに重めのロック・クラブミュージックは楽しい
- 中音は並。良くも悪くもない
- 高音は低音で埋もれがち
- 音場は狭めで、近くでなっている感覚
- 低音が強めなのでYouTubeの会話系動画はややこもって聞こえる
得意なジャンル:ロック、メタル、EDMのような低音域強めの音楽
苦手なジャンル:バラード、クラシック、ジャズのような中高音域が重視される音楽
傾向が近いイヤホン:SONY EXTRA BASSシリーズ
正直、音質は価格のわりにすごいいいとかそういうわけではなく中の上くらいだけど、低音が好きなら買って損しないというのはマジで強調したい。
ちなみに公式アプリのイコライザで好きな音傾向にすることができるんだけど、これが正常に動くのはAndroidだけなので注意してほしい。iPhoneはイコライザ設定をしても、イヤホンとアプリの接続が切れる度にイヤホン側の設定が初期化される謎仕様。アプリ側にはしっかり設定が残っているけど、設定を反映させるためには毎回アプリを起動しなくてはいけなくて面倒なのが困る。
なんかデメリット的な論調になってしまったが、俺的にはEarFun Air Pro 3の音にはかなり満足している。少なくともAirPods Proと並べて置いてあったら、EarFun Air Pro 3を持って出かける。それくらいは好き。
ノイキャン性能と外音取込みの自然さは3万円レベル
EarFun Air Pro 3を使ってみてまず驚いたのがノイキャン性能がめちゃくちゃ良いこと。5,000〜10,000円くらいのイヤホンだと「ノイズキャンセリング対応!」とか言っていても、いざ使ってみると「全然効いてねぇじゃん!」みたいなことが普通に発生する。
そんな中でEarFun Air Pro 3は、無音状態で少しホワイトノイズが大きい感があるものの、2~3万円くらいのイヤホンとマジで遜色がない。俺がずーっと愛用してきた初代AirPods Proとはタイマン張れるレベル。
といってもよく分かりにくいと思うので、具体的な使用シーンで比較すると以下のとおり。
総評:ノイズキャンセルは初代AirPods Proと同等レベル。低価格帯なのに超優秀
- 電車内で音楽再生しない状態だと、自動アナウンスで次の駅がどこかはわかる程度には聞こえる
- 激し目の曲を聴いていると電車の走行音もアナウンスも聞こえない
- 静かな曲だと走行音や何を言っているかわからない程度にアナウンスの声が聞こえる
- 外で歩行中に使うと車の走行音は聞こえない
- 静かな室内で使う分には、音楽再生しなくてもエアコンやパソコンのファン音は聞こえなくなる
- 無音時のホワイトノイズは大きめ(音を流せば気にならない)
だいたいこんな感じ。最新の4万円のイヤホンとかには流石に負けるレベルだけど、定価8,990円でこのノイキャン性能+その他の便利機能モリモリなのはマジで破格すぎると思う。
しかも最新のフラッグシップに負けるといっても、耳栓がわりにノイズキャンセルを使うのでなければ無問題。音楽再生してしまえばEarFun Air Pro 3のノイキャン性能で周りの音は十分聞こえなくなる。
またEarFun Air Pro 3は外音取込みモードのレベルも高い。外音取込みで一番レベルが高いのがAirPods Proだと思っているんだけど、そこから1段落ちるかなくらいの聞き心地でほぼ耳で聴くのと変わらない。
安いイヤホンが不自然な音になりがちなのに、EarFun Air Pro 3の再現度はすごい。もはや中国の価格破壊が怖くなってきた。
マルチポイントでスマホ2台持ち・PC使用がラク
最近のワイヤレスイヤホンでマルチポイント対応は珍しくなくなってきたけど、搭載されているのは基本的に15,000円オーバーのイヤホンたち。そんな中で、EarFun Air Pro 3は定価8,999円ながらもマルチポイントに対応している。
マルチポイントとは2台のデバイスに「同時接続」できる機能。
デバイスAと接続中にデバイスBで音楽再生したい時は、デバイスBの再生ボタンを押すと接続先が自動で変わる。
また、デバイスAで音楽再生中に、デバイスBに着信があった場合もデバイスBに接続先が自動で変わる。
スマホ1台でしか使わない人には関係ないけど、スマホ+パソコンとかスマホ2台持ちする人にとって、マルチポイントは必須の機能。実際、俺は以下のような場面でシームレスの良さを実感している。
- パソコンで音楽を聴きながら作業中に、スマホにきた電話をそのまま取る
- スマホで音楽を聴きながら通勤し、会社についたらパソコンでオンライン朝礼
- パソコンで音楽を聴きながら仕事をして、昼休みになったらスマホでYouTube再生
こう書き出してみると大したことないように思えるけど、一度マルチポイントに慣れてしまうと接続先切り替えをするのがめちゃくちゃ面倒。実際に元々マルチポイント付きのイヤホンを使っていた状況から、マルチポイントなしのSOUNDPEATS Capsule3 Proに乗り換えたけど、この不便さに耐えることができなかった。
複数デバイスで音楽を聴く機会がある人は、マルチポイントの有無をゼッタイに重視した方がいい。少なくとも俺はもうマルチポイントのないイヤホンは絶対に選ばない。
うどん形状はやっぱり装着感がいい
EarFun Air Pro 3はジャンル的にはカナル型イヤホンで、AirPods Proと同じく耳からハミ出る通称うどんと呼ばれる「ステム」がついている。
AirPodsで色々な意味で一世を風靡したうどん形状は、ワイヤレスイヤホンの一つの到達点の形だと俺は思っている。というのも、見た目はともかく「プロダクトとしての使いやすさ」で見れば超合理的。
まず、ステムが伸びている分イヤホンをつまみやすく、装着がカンタン。その上、耳から伸びたステム部分にバッテリーやマイクを逃すことができるのでハウジング大きくならず耳への収まりがいい……といってもイマイチ分かりにくいだろうから以下の画像を見てほしい。
これはSONYのフラッグシップイヤホンWF-1000XM4の装着画像。このようにステムがないタイプだと、耳から見えるハウジングに全てを集約しなくてはならないためボディが大きくなりがち。その結果、耳穴周辺に干渉して装着感が悪くなりやすい。
対してEarFun Air Pro 3はこんな感じ。耳穴周辺に詰め込む必要がないのでだいぶスッキリしている。あと改めてだけど、ステムが伸びている分普段の装着はしやすい。あのAppleがボロクソに叩かれながらも採用した形状なだけはある。
ただEarFun Air Pro 3はステム部をつまんで曲飛ばしができず、イヤホン側面のタッチ操作オンリーになるのはちょっと残念。特許の問題かと思ったけど、透明イヤホンとして話題になったNothing Ear (stick)もステム操作に対応していたのでなんとかなりそう。つまんでの操作はバツグンに使いやすいので、EarFun Air Pro 4の進化に期待したい。頑張れEarFun。
これだけ全部入りで定価8,990円
ここまでも紹介してきたけど、EarFun Air Pro 3は音質はそこそこだし、ノイズキャンセリング・外音取込みが2~3万円のイヤホンと遜色ないし、マルチポイント対応だし、無線充電対応だし、装着感はいい。
こんなハイレベルな仕上がりにもかかわらず定価8,990円なのはマジでコスパがいいというか、もはや不当廉売に近い。しかもなんなら、EarFunはAmazonセールの常連なのでもっと安く買えてしまうこともある。
いまのワイヤレスイヤホン市場で考えられる便利機能は、装着検知以外すべてついているので、コスパ重視で探しているならとりあえずこれを買っておけば間違いない。
もしあえて、オススメしない人をあげるとすれば音質にこだわりたい人。というのもEarFun Air Pro 3の音質は悪くはないけど良くもないっていうのが正直な感想。音質至上主義の人はEarFun Air Pro 3のような「そこそこの音質で、なんでもついているイヤホン」ではなく、とにかく音質に振り切ったイヤホンを買った方がいい。
EarFun Air Pro 3のデメリット
EarFun Air Pro 3は定価8,990円と今のワイヤレスイヤホン市場から考えれば破格の値段なのに、強力なノイキャン・自然な外音取込み・必須のマルチポイント・あれば便利な無線充電などとにかく機能が充実している。
が、それでも全てがカンペキというわけではなく、使っていて不便だなと思ったり値段なりだなと思うデメリットもある。それが以下。
単に見た目上の問題のものから、使いやすさにモロに直結するものもあるのでそれぞれ詳しく解説していく。
ケースがデカくてポケット内でも存在感抜群
EarFun Air Pro 3を使い始めて最初に使いにくいなと思ったのは、ケースがデカいこと。俺が元々使っていた初代AirPods ProやSOUNDPEATS Capsule3 Proは、わりと小さいケースだったから余計に気になる。
AirPods Proと比べると厚みが1.7倍くらい違うし、サイズ的には2回りくらいデカい。イヤホンケースをバッグにしまう人はさほど問題にはならないけど、俺のようにポケットに突っ込む人からすると存在感がヤバイ。
実際に画像で見ると以下のような感じ。
直接の比較写真じゃなくて申し訳ないんだけど、EarFun Air Pro 3とAirPods Proを比較するとこんな感じ。右の写真ですでに厚みの差が歴然なのに、EarFun Air Pro 3はさらに分厚い。
ちなみに、厚さだけでなく本体サイズもAirPods Proより1回り大きい。
これくらいの大きさになってくると、夏とか薄着の季節になったら鬱陶しくなること間違いなし。ただめっちゃポジティブに捉えれば、AirPods Proと比べてポケット内での存在感が圧倒的なため、忘れモノ防止にはなるともいえる。
残念ながら俺はそこまでポジティブになりきれず、デメリットとして認識している。
見た目は安っぽくキズがつきやすい
こんなコスパのいいイヤホンにこれ以上求めるなって話ではあるんだけど、EarFun Air Pro 3は少し安っぽい感がある。実際安いから仕方ないけど、イヤホン本体・ケースがあまりにもプラスチック感丸出し。
写真では伝わりにくいとは思うけど、マジでプラスチック。そしてこのプラスチック、別に安っぽいみたい目をしているだけならいいんだけど、キズがめっちゃつくし目立つ。同系統の素材でボディで以前レビューしたRedmi Buds 3 Liteの画像を見てほしい。
写真で見るとわかりにくくなっていて悔しいんだけど、Redmi Buds 3 Liteのイヤホンケースはかなり傷だらけになっている。しかも特別雑に扱っていたとかではなくて、ガムと一緒にポケットに入れていたとかそういうレベル。
EarFun Air Pro 3はキズを気にするような価格帯の製品ではないとは思うけど、キズが気になるタイプでどうしてもキレイに使いた人はやめておいた方が無難。
ただしイヤホン本体は人から見える外側だけに高級感のある素材を使って、裏側はテカテカのいかにも安そうなプラスチックでめちゃくちゃ合理的。日本製品は「神は細部に宿る」の精神で誰も見ないようなところまでこだわりがちだけど、このコストカット精神はそれはそれで哲学を感じる。
イヤホンの内側なんて人から見えないどころか、自分ですら装着してしまえば見ることがないのでこれはこれでいい。ちなみに、イヤホン本体は耳につけるかケースにしまうかの二択なので、裏側のプラスチックも全然キズつかない。
最小音量でも音量がデカいくせに、通話時音量は小さい
EarFun Air Pro 3で地味ながらも気になるデメリットが音量バランスがバグった設定になっていること。いくらなんでも音楽再生時の最小音量がデカすぎるし、気持ち大きめの音量で聴きたい通話時は小さすぎる。
具体的にどの程度大きいかというと以下。
- 音楽最小音量
- 最低音量にしても普通に音楽が聞こえるレベルの音量。作業をしながら薄くBGMを流したい時には大きすぎる。
- 通話時音量
- 小さい、小さい&小さい。音量を上げれば対処はできるけど、音楽視聴時からの音量ギャップがヤバい。不意に電話がかってきた時に音量を上げるの忘れがち。
通話時音量は頻繁に電話がかかってくる人以外は気にしなくていいけど、音楽再生時の再生音量はマジで全員にかかわる。仕事や作業中に聞こえるかな?聞こえないかな?くらいの音量で聴きたかったり、寝る前の入眠用BGMがわりにYouTubeを見るにはうるさく感じるレベル。
俺と同じ感覚の人がいるかTwitterでエゴサしてみたら同志がいた。マジで同意見。
一応、EarFun公式アプリのイコライザで全ての音域レベルを下げることで、最小音量を小さくすることはできる。
が、この技が使えるのはAndroidユーザーだけ。不具合なのか仕様なのかわからないけど、iPhoneだとアプリとの接続が切れるたびにイコライザがオフになってしまう。使うときに毎回アプリを開くことで正常に使うことはできるけど、最低音量のためだけにそれを毎回やるのは正直面倒くさすぎる。
最低音量を下げる件とイコライザの件、どちらともアップデートで早く修正してほしい。
高音質コーデックに対応しているけど、どうでもいい
EarFun Air Pro 3をレビューしているブログやYouTubeをみると「高音質コーデックに対応しているため、良い音質で音楽視聴できる」とみたいな発言がめちゃくちゃ多い。が、EarFun Air Pro 3の音質は「機能と値段のわりにそこそこいいよね」というレベルであって、コーデック云々というような言葉に惑わされないでほしい。
たしかにコーデック単体で見ると、定価8,990円のEarFun Air Pro 3は「高音質コーデック」と呼ばれるものには軒並み対応している。それに対してBOSE QuietComfort Earbuds IIなんか36,000円もするくせにSBC /AACにしか対応していない。
ではだからといって、EarFun Air Pro 3がBOSEの音質を超えるだろうか?結論、超えない。
結局、いくら高音質コーデックに対応させて音楽の情報量を増やしたところで、ドライバー(振動板)の性能がしょぼかったら高音質にならない。高音質の条件はまず「いいドライバーが搭載されている」というのが前提で、あくまでもコーデックはドライバーの性能を最大限に引き出すためのものでしかない。
例えるなら、ハイレゾ対応CDを体育の授業で使うようなCDプレイヤーで再生するイメージ。いくら再生するデータの音質が良くても、スピーカーの実力が伴っていなければせっかくのコーデックを活かせない。
改めてだけど、高音質コーデック対応=高音質で音楽視聴できるとは限らない。なので、ゲームするためにどうしても低遅延コーデックが必要とかでなければ、とくにコーデックは気にしないスタイルで問題ない。
まとめ:1万円以下でコスパ最強。低音強めの音質とケースのデカが好み分かれる
ここまでEarFun Air Pro 3のメリット・デメリットをみてきた。改めてまとめると以下のとおり。
EarFun Air Pro 3は定価8,990円と安いながらも、2〜3万円のハイエンド機顔負け便利機能が搭載されているコスパの高さがウリ。しかもAmazonセールの常連メーカーなので更なる値引きも期待できる。
デメリットであれこれ言ったものの、この値段で買えるイヤホンとしてはレベルが高すぎる。
もしEarFun Air Pro 3の購入を迷っているのであれば、自分がとにかく量を求めるくらい低音好きかどうかを考えてほしい。
この問いに対して「低音は量があればあるほどハッピーになれる」と思えるのであれば、EarFun Air Pro 3は買いだ。引き締まった質のいい低音はないけど、量はたっぷりとにかくノレる低音とハイコスパの機能はある。
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