以前、EarFun Air Pro 3という7,000円で買えるのに機能がてんこ盛りのコスパがやべぇイヤホンをレビューしてから早5ヶ月。俺はあれからEarFunのファンとなり、新製品の発表をいまか今かと待ち焦がれてしまうようになってしまっていた。
そんな中、EarFun Free 1S(2023年版)という新型イヤホンを発表するという話をTwitterでキャッチ。型番で調べても公式ホームページには記載がない少々謎な立ち位置のイヤホンだが、防水性能がIPX7とめちゃくちゃ高いのでお風呂でYouTubeを見る用にええやんと思った。
そんなわけでEarFun商品提供をおねだりしたところサンプルを送ってくれたのでレビューしていく。
なお結論からいうと、実売3,000円台であるため音質は期待してはいけないものの、IPX7等級の防水がマジで機能してくれるおかげでお風呂の時間が充実し、QOLが爆上がりした。安価なお風呂用イヤホンを探している人にはオススメできる。
- IPX7の防水性能でお風呂でも使える
- 装着感は寝ホンに使えそうなくらい良い
- 実売3,000円でワイヤレス充電対応
- マルチポイント・ノイズキャンセリングはない
- 音質は期待するな
- ケースがデカい
イッセイです。もやっています。お問い合わせは Twitterこちら。
EarFun Free 1Sのスペック
EarFun Free 1Sは発売直後だからかもしれないけど、EarFun公式サイトでは紹介されておらずTwitterやAmazon、その他の量販店飲みでプロモーションされている不思議なイヤホン。
というわけでまずはEarFun Free 1Sがどんなスペックなのかを確認していく。なお比較対象には同じEarFunのEarFun Air Pro 3とした。
商品名 | EarFun Free 1S | EarFun Air Pro 3 |
カラー | ●ブラック | ●ブラック ●オフホワイト ●ネイビー |
タイプ | カナル型 | カナル型 |
ドライバー | ダイナミック型×1 | ダイナミック型×1 |
音の傾向 | 低音強め | 中低音強め |
バッテリー | 6時間 (イヤホン本体) 30時間 (ケース込み) | 7時間 (イヤホン本体) 45時間 (ケース込み) |
重量 | イヤホン片耳:4.4g ケース込み:60g | イヤホン片耳:5.2g ケース込み:45g |
ノイズキャンセリング | なし | あり |
外音取り込み | なし | あり |
マルチポイント | なし | あり |
装着検知 | なし | なし |
ワイヤレス充電 | あり | あり |
防水 | IPX7 (水深1mで30分耐久) | IPX5 (強めの雨) |
対応コーデック | SBC | aptX Adaptive LC3 / SBC / AAC |
低遅延モード | あり | あり |
特色 | 浸水させてもOKな防水性能 | 安くて全部入り 低音よりで楽しいけど、音質まずまず |
amazonの星 (小数点は二捨三入) | (4.3 / 5) | (4.3 / 5) |
定価(税込) | 4,990円 | 8,990円 |
販売サイト |
Amazon
楽天 Yahoo |
Amazon
楽天 Yahoo クチコミ |
両者を比べてみるとEarFun Free 1Sはとにかく対応していない機能が多い。便利機能で対応しているのはワイヤレス充電のみ。実売価格でEarFun Air Pro 3の半分程度のお値段なのでこれはまぁしょうがない。
ただ、その中で注目なのがEarFun Free 1Sの防水性能がIPX7であること。IPX7は水深1mに30分イヤホンを沈めても使えるレベルの防水性能がある。
防水性能がよく価格が安いということは、スペック的にはハードな環境で使うのに向き。ホントはよくないけど俺も風呂場で使ったりしているので、この先実際の使用感を詳しくレビューしていく。
EarFun Free 1Sの外観
まずはEarFun Free 1Sの外観を見ていく。ブランドカラーどおり白基調にイエローアクセントのパッケージとなっている。
内容物は本体とケース、USB-Cケーブル、説明書と写真には入っていないけど、サイズ違いのイヤーピースが入っている。
EarFun Free 1Sのケース正面。表面はマット加工になっていて指紋は目立ちにくい。また正面にはLEDライトがあって充電残量など確認できる。
ケース上部とケース底面はこんな感じ。上部にはEarFunのロゴが入っていて、下部には各種表示が記載されている。もちろんPSEマーク付き。
EarFunのロゴアップ。ケースの一部が掘り込まれているので印字が消えるようなことはない。そして「u」がニコニコになっている。
側面が細長い形で何もないがケース正面にLEDライト、背面には充電用のUSB-C端子がある。
ケースはマット加工なんだけど、キズはつきやすいタイプなので注意が必要。
開けるとこんな感じで、ペアリング用のボタンがある。
本体収納は謎にスペースが大きくとられているので、もう少しコンパクトにしてくれると使いやすかったなと正直思う。
ケースから取り出すとこんな感じ。イヤホンはわりと小さい。
イヤホン側面にもロゴが書かれている。
耳に入れる面もコンパクトでノズルは細い。そのおかげで装着感は良好。
手持ちのサイズ感はこんな感じ。ケースは細い代わりに長いので見た目のわりに大きく感じる。同じ構図で撮影したほかのイヤホンの手持ち画像も下に用意した。
EarFun Free 1SとEarFun Air Pro 3のサイズ、ケース厚の比較は以下。
ケースの縦幅はEarFun Air Pro 3の方が大きいものの、四角いおかげでポケットに入れた時のコンパクトさはEarFun Air Pro 3のが優っていた。
EarFun Free 1Sのメリット
EarFun Free 1Sはノイズキャンセリング・マルチポイント・装着検知なしとコスパ最強のEarFunにしては驚くほど一般的な便利機能には対応していない。が、それでも一芸秀でている部分があるので用途が噛み合いさえすれば出番は多い。
そんなEarFun Free 1Sの強みは以下。
それぞれ詳細について解説していく。
IPX7の防水性能でお風呂でも使える
EarFun Free 1SのウリはIPX7の防水性能を備えていること。このIPX7防水っていうのがマジですごくて「水深1mに30分間沈めても動作する」という規格。なので夏場の汗ダクダクになるランニングも突然の大雨もへっちゃら。
そんな中でも俺が重宝しているのが風呂場で使えること。というのも俺はヒマがあればYouTubeを再生しており、これナシでは生きていけない。それが風呂場であろうとも。
でもiPhoneのスピーカーだと出力が弱くシャワーの音で聞こえなくなったり、毎回スピーカー部分に水がかかって音が聞こえなくなってしまう。かといって防水スピーカーを持ち込んで使ってみたりしても、今度は音量が大きすぎて近所迷惑になってないか気になってしまう。
そんな悩みがEarFun Free 1Sを使えば解決される。いままで風呂場ではほとんど聞き取れなかったガジェット系YouTuberたちのレビュー動画もいまではしっかり聞こえるようになった。
俺のお風呂YouTubeライフはEarFun Free 1Sのおかげで守られている。
そしてこんなハードな使い方をできるのはEarFun Free 1Sが実売3,000円台とめちゃ安いから。流石に1万円オーバーのイヤホンとかだと故障が怖くて同じことはできないが、この価格なら気兼ねなく使うことができる。
ただひとつ注意してほしいのが、いくらIPX7とはいえ故障のリスクはある。あくまで規格上は「常温の真水に沈める」ということしか想定しておらず、40度のお湯を激しい水流でシャンプーと共に浴びることは想定していない。メーカーも非推奨なはず。
俺は2週間ほど使っても何も問題はないけど、お風呂用途にする場合はくれぐれも自己責任でお願いしたい。
装着感は寝ホンに使えそうなくらい良い
EarFun Free 1Sはケースが大きめだからイヤホン本体も大きめかと思ったら結構小さい。この指でつまんだ画像を見てもらったとおり。
しかもノズルの部分が耳の奥に入り込むように伸びているが、細めの設計であるため耳の中での圧迫感は少ないほう。
俺はこいつをもらった時は防水性能の高さからお風呂用にする気満々だったけど、この装着感なら寝ながら用イヤホン「寝ホン」用にもできるなと思った。
ただ、耳が小さめの人だとEarFun Free 1S本体の一部が耳から飛び出てしまい、横に寝転がった時にイヤホンが枕で押されて少しが痛みが出る可能性がある。そこは万人向けではないので注意してほしい。
実売3,000円でワイヤレス充電対応
EarFun Free 1Sはノイズキャンセリングやマルチポイントには対応していないんだけど、唯一ワイヤレス充電に対応している。実売3,000円のイヤホンで対応しているのも謎だし、なんでこれだけ対応しているのかも謎だけど、あれば嬉しいのがワイヤレス充電。
正直、マルチポイントとかに比べれば地味な機能なんだけど、自分の生活動線にワイヤレス充電器を配置することで煩わしい「有線充電」という概念から解放されるのが便利。
たとえば俺は自宅と職場それぞれにワイヤレス充電器を配置して、イヤホンやスマホは置くだけで充電ができる環境を整えている。そういった環境整備さえすればデバイスを決まった場所におけば持ち出す時はいつもフル充電で使える。
使おうと思ったときに常にフル充電を維持できるのはマジでラクなので、ワイヤレス充電を活用してない人はぜひ試してみてほしい。
EarFun Free 1Sのデメリット
EarFun Free 1Sは完全ワイヤレスイヤホンの中でも激安に分類される実売3,000円台で発売されている。なのでEarFun Air Pro 3のようにさまざまな機能を搭載することができず、妥協が伺える点も多い。
そんな中で俺が気になったのは以下。
防水性能が高いのがあまりにも一芸秀でているのでこれらのデメリットも俺は気にせずに使っているけど、メイン利用するつもりの人は詳細を解説するので自分の使い方と合うか確認してほしい。
マルチポイント・ノイズキャンセリングなどの便利機能はない
EarFun Free 1Sは実売3,000円台と完全ワイヤレスイヤホンの中でも激安なため、EarFun Air Pro 3についていたような便利機能が全然ついていない。
よく便利と言われる機能は以下なんだけど、EarFun Free 1Sが対応しているのは赤字2つだけ。
- ノイズキャンセリング
- 外音取り込み
- マルチペアリング
- 装着検知
- ワイヤレス充電
- 防水
まかさのワイヤレス充電と防水だけ。ほかの便利機能はすべて削ぎ落として、とにかく安さに重きを置いたことがよくわかる割り切り具合。
3,000円台で買えるイヤホンに便利機能を求めるのがそもそもおかしいのは俺もわかっている。けど、低価格・高品質がウリのEarFun製なのでどうしても期待値が上がっててしまった。なんせEarFun Air Pro 3がたった7,000円で価格でノイズキャンセリングとマルチポイントの両方を実現させたんだから。
次回作ではぜひ上位機種譲りの便利機能を取り入れてほしい。
音質は期待するな
EarFun Free 1Sについてはこれはハッキリといっておきたいんだけど、音質は良くない。ホントに期待したいでほしい。
このデメリットも3,000円台で買えるということを考えたらあんまり言えないんだけど、それにしてももうちょっと音質いいイヤホンあるやろという感想。例えば昔レビューしたXiaomi Redmi Buds 3 Liteとか同価格帯だけど、EarFun Free 1Sに比べるとなかなかいい音質だった。
俺がEarFun Free 1Sに持った音質の印象は以下のとおり。
- ボワついた低音が強調されており、中音・高音が聴こえにくい
- 中音・高音をイコライザで持ち上げてもあまり聞こえ方が変わらない
- 全体的に解像度が低く、音域・楽器ごとの区別があいまい
とまぁこんな感じ。商品提供してもらっている手前、めちゃくちゃ言いにくいけどウンコ音質。悪い意味で得意なジャンルがない。
値段と音質で選ぶイヤホンではなくて、値段と防水機能で選ぶイヤホンだなというのを改めて思った。
ケースがデカい
EarFun Free 1Sのケースはイヤホン本体が小さいわりにはデカい。ケースが小さいAirPods Proでもワイヤレス充電を搭載していることを考えれば、ワイヤレス充電のせいではないと思う。
イヤホンを普段バッグに入れて持ち運んでいる人はたいした影響ないけど、ズボンのポケットに入れるには少し邪魔になるサイズ感。
俺はEarFun Free 1Sを風呂に入る時専用にしているので持ち運ぶこともなく不満もないが、外で使おうとしている人は注意してほしい。
まとめ:お風呂×YouTubeでQOL爆上がり
ここまでEarFun Free 1Sのメリット・デメリットを見てきた。改めてまとめると以下のとおり。
EarFun Free 1Sは価格が実売3,000円と安いため正直、音質は微妙だし・ノイキャンはないし・マルチペアリングもないしガジェオタからすればメイン使いするにはなかなか厳しいイヤホン。
が、こいつは防水性能がIPX7等級と水深1mに30分に沈めても壊れないという、めちゃくちゃ強い武器を持っている。これのおかげで毎日のお風呂のお供にこいつを使い、俺のお風呂YouTubeライフがめちゃくちゃ満たされた。
しかもいくら防水性能がIPX7であっても、シャンプーやシャワーを浴びせればEarFun Free 1Sが壊れる可能性もあるんだけど、価格が安いおかげで壊れてしまっても買い直しが容易にできるのがいい。
もし俺のように音質は重視しないけど、とにかくお風呂とか水場でイヤホンを使いたいと言う人にはマジでおすすめできるイヤホンだった。
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