9月にこのブログがきっかけで中途入社したWEB広告代理店。入社してみると骨伝導イヤホンが大流行しており、上司はみんな使っていた。
俺もトレンドに乗っかって、骨伝導イヤホン最高峰のShokz OpenRun Proを買ったんだけど、なんとその3日後にオーディオテクニカ ATH-CC500BTの予約開始が発表された。
ただの骨伝導イヤホンなら「業界最高峰」を持っているという自尊心でノーダメージで済むけど、ATH-CC500BTは「世界初の軟骨伝導」イヤホンとのこと。
軟骨電動、世界初。こんな売り文句を聞いてしまったら買わずにいられないのがガジェオタの性。
そんなこんなでATH-CC500BTが手元に届いたのでレビューをしていく。
なお結論からいうと、従来の骨伝導よりも音質はいいものの、それ以外の使い心地がかなり微妙だった。
どのあたりが微妙だったのか、骨伝導イヤホン最高峰Shokz OpenRun Proと比較しつつレビューしていく。
- 音質は骨伝導よりも断然いい
- 一日中余裕で使えるバッテリーライフ
- 1時間30分使うと耳が痛くなる
- デザインがダサい
- ボタンの押し心地と操作感が微妙
- 最大音量が小さく音量不足になることがある
イッセイです。もやっています。お問い合わせは Twitterこちら。
ATH-CC500BTのスペック
オーディオテクニカ ATH-CC500BTは、軟骨伝導イヤホンとしてオーディオ向けに発売された製品。
それゆえに骨伝導界隈からの注目度はとても高く、骨伝導の王者Shokzとどの程度違うのか気になる人も多いはず。
俺は奇しくもATH-CC500BTの発表3日前に骨伝導イヤホン界最高峰のShokz OpenRun Proを購入しているので、まずは両者スペックの比較をしていく。
商品名 | オーディオテクニカ ATH-CC500BT | Shokz OpenRun Pro |
カラー | ブラック ベージュ | ブラック ブルー ベージュ ピンク |
タイプ | 軟骨伝導 | 骨伝導 |
重量 | 35g | 29g |
バッテリー | 音楽再生:20時間 通話:10時間 | 音楽:10時間 通話:非公開 |
急速充電 | 対応 (10分充電=2時間使用) | 対応 (5分充電=1.5時間使用) |
複数台接続 | マルチペアリング | マルチペアリング |
装着検知 | なし | なし |
充電端子 | USB-C | 専用マグネットケーブル |
防水 | IPX4 汗、弱い雨程度 | IP55 強めの雨 |
対応コーデック | aptX AAC SBC | SBC |
特色 | 骨伝導の中では1番の良い音質 | 圧倒的に装着感がいい |
amazonの星 (小数点は二捨三入) | (3.6 / 5) | (4.5 / 5) |
定価(税込) | 17,600円 | 23,880円 |
販売サイト |
Amazon
楽天 Yahoo |
Amazon
楽天 Yahoo |
オーディオテクニカ ATH-CC500BTとShokz OpenRun Proは同じカテゴリの商品だけあって、搭載された機能は互角。
スペック上の大きな違いは、ATH-CC500BTは最大20時間のバッテリーでOpenRun Proに比べると約2倍の持ちであることと、aptXに対応しているため遅延が小さいこと。
ただし、バッテリー持ちはOpenRun Proの方がマグネットケーブルをパチッと接続するだけで気軽に充電できるし、動画を積極的に見ないのであれば気にならないレベルの差でしかない。
むしろ両者で差が出るのは「スペックでわからない部分」なので、この先しっかり解説していく。
ATH-CC500BTの外観
オーディオテクニカ ATH-CC500BTは世界初の軟骨電動イヤホン。開封から本体まで見ていく。
まずは付属のケースから。
ATH-CC500BTの箱を開けると出てくるのがこのソフトタイプのケース。化学繊維でできており高級感はとくにない。
実際の収納はこんな感じ。サイズは結構キツめなので、押し込むようにして入れることになる。
ソフトタイプのケースなので保護性能は低く、物をパンパンに入れたバッグに放り込むのは少し心配。
細かいところの比較になってしまうけど、ケースはShokz OpenRun Proのハードケースの方がバッグへ無造作に放り込めて気を使わないのがいい。
そしてATH-CC500BTのようにケースに押し込むよりも、Shokzの出し入れの方がラク。
付属品は以下のとおり。
- ATH-CC500BT本体
- ソフトケース
- 充電用USB-C to Aケーブル
- 説明書2枚
付属品点数も多くなくシンプル。別にカスタマイズするところもないし必要十分。
ATH-CC500BT本体を正面から見るとこんな感じ。画面手前の三角形のデザインになっているのが振動子と呼ばれるパーツ。振動子を耳の軟骨「耳珠」に当てることで音が聞こえる。
振動子にはボタンがついており、画像の正面向かって左は電源ボタン、右は再生/一時停止と音声アシスタントの起動ボタンとなっている。ちなみにボタンの押し心地は良くない。
さっきの画像は撮影用に開いて置いていたもので、実際に使うときは振動子同士をクロスして置けるようにクセ付けられている。
ATH-CC500BTの左右にはネックバンドが太くなっている部分がある。ここにバッテリーとか制御チップが集約されている。
操作はすべて左側に集められているため、右側の太い部分は操作できる部分はない。
今度は左側から見たところ。側面には何もなく、ボタン類は下に集められている。
右から音量アップ&曲送り、音量ダウン&曲戻し、USB-C充電端子がある。
内側にはバッテリー容量200mAhとの記載や中国製造であることが書かれている。
こちらは右側のバンドの内側。日本語は書いてないけどちゃんと国内モデル。
ATH-CC500BTを後ろから見たところ。ネックバンドの長さにはかなりゆとりがあるので、相当頭が大きくない限りは装着できる。
着用したイメージはこんな感じ。耳の穴の前にある軟骨=耳珠がすっぽり隠れているのがわかると思う。
ATH-CC500BTのデザインは好みの問題はあると思うが、俺的にはダサい判定。ただ、使えないレベルかと言われるとそうでもないので、ある意味絶妙なデザイン。
オーディオテクニカ ATH-CC500BT(左)と競合機種のShokz OpenRun Pro(右)を並べると本体の大きさがわかる。
奥にあるATH-CC500BTの方が遠近法で若干小さく見えるはずなのに一回りは大きい。
もし次回作を出すときはデザインをもっとスタイリッシュにしてほしいと思う。
軟骨伝導と骨伝導の違い
ここまでオーディオテクニカ ATH-CC500BTは「世界初の軟骨伝導イヤホン」だと紹介してきたんだけど、そもそも「軟骨伝導って何?」っていう人がほとんどだと思う。
かくいう俺もATH-CC500BTの発表まで聞いたこともなかった。
軟骨伝導を誤解を恐れずにいえば「次世代の骨伝導」。軟骨伝導の発見は2004年、初めての製品は補聴器で2017年の発売とかなり新しい技術なんだ。
以下の画像はオーディオテクニカ公式が軟骨伝導と骨伝導の違いを説明した画像。
どちらの方式でも最終的に「蝸牛」という聴覚器官に振動が伝わるという点では同じ。
違いは鼓膜を経由するかしないか。
どんなプロセスであれ、蝸牛に適切な振動が伝われば音は感知できる。従来の骨伝導はそのことを利用し、鼓膜を経由せずに頭蓋骨を振動させることでダイレクトに蝸牛へアプローチしていた。
対して軟骨伝導は、外耳道の壁を使って振動を発生させることで鼓膜を揺らし、蝸牛へ音を伝える。つまり、普段イヤホンやスピーカーで音を聞くのと全く同じなんだ。
この方式の違いから耳の装着する位置もほんの少しだけ違う。ATH-CC500BTが耳珠という耳の軟骨部分を覆うように装着しているのに対して、OpenRun Proは完全にこめかみで収まっている。
そのほかにも軟骨伝導と骨伝導の違いをざっくりまとめると以下のとおり。
軟骨伝導 | 骨伝導 | |
---|---|---|
仕組み | 鼓膜を揺らす | 蝸牛を直接揺らす |
ステレオ感 | あり | あまりない |
聞こえ方 | スピーカーで音楽を聴く感覚 | 脳内で鳴っているような感覚 |
側圧 | 弱い | 強い |
本体サイズ | 小さい | 大きい |
軟骨伝導と骨伝導をどちらとも使って一番大きな差を感じたのは音の聴こえ方。
従来の骨伝導では頭蓋骨の中で左右の音声が混ざり合うため、ステレオ感が得られにくいとされている。
「頭蓋骨内でそんなに音が混ざるか?」って疑問ではあるんだけど、事実としてOpenRun Proのステレオ感はたしかに薄い。
一方で軟骨伝導のATH-CC500BTは鼓膜をとおして音を聞くので、左右の分離感がしっかり残ったステレオ感のある音声が楽しめる。しかも音質もいい。
その上で側圧が弱く、本体サイズを小さくできるなど、とにかく軟骨伝導の技術にはメリットが多い。
はずだったんだけど、ATH-CC500BTは音質はいいものの耳の付け根は痛くなるわ、本体が大きわで人にオススメしづらかったのでこの先のメリット・デメリットはしっかり確認してほしい。
ATH-CC500BTのメリット
オーディオテクニカ ATH-CC500BTは、世界で初めて軟骨伝導を採用したイヤホン。
いままでShokzなど様々なメーカーが採用をしてきた骨伝導とは違う、いわば進化系ともいえる技術を採用していることもあってガジェオタからは注目度が高かった。
そんなATH-CC500BTを実際に使ってみて感じたメリットは以下のとおり。
これらのメリットは全て軟骨伝導の特徴なんだけど、ホントに技術革新を感じる。
とくに音質については、骨伝導イヤホンがさらに良くなったとしても明らかに越えられない壁を感じるレベル。
それぞれ詳細を語っていく。
音質は骨伝導よりも断然いい
オーディオテクニカ ATH-CC500BTを起動してマジで驚いたのが音質。
起動時の音声案内でわかるぐらい骨伝導と比べて音質がいい。開封1分で「さすが世界初の軟骨伝導イヤホン」と感動した。Shokz OpenRun Proと比べても断然いい。
音の鳴り方は従来の骨伝導のような頭の中で鳴っている感覚とはまた違い、耳元に俺専用のスピーカーを用意されているような感覚。
これは「軟骨伝導と骨伝導の違い」で前述したとおり、軟骨伝導が鼓膜から音を聞くのでこのような違いが生まれる。
音の傾向はカンタンにいうとインナーイヤー型のイヤホンに近い。つまり高音と中音がメインで、低音が弱い。
ざっくり言ってしまうと以下のような感じ。
音質総評:骨伝導よりは明らかにいいと感じる音質。でも、期待は厳禁
- 骨伝導より高音質で、現在の骨伝導イヤホンの中ではトップ
- 耳元でスピーカーで音楽を聞いている感覚に近い
- イヤホンの価格帯で言うと2,000円レベルの音
- 高音はそれなりに伸びて、刺さるような不快感はない
- 中音/ボーカル域がメイン
- 低音の「質」はいいものの鳴りが弱いので、ベースやドラムの音は聞こえにくい
- オーディオテクニカ公式アプリを使ってBass Boostをかければ低音が多少マシになる
- 基本的にはクセがない音の傾向で、悪く言うと個性は薄め
得意ジャンル:ジャズ、バラード、ボーカルや中音域メインの曲
苦手ジャンル:ロック、EDM、そのほかの低音重視系ジャンル
マジでATH-CC500BTの音質にはビックリさせられた。今後は軟骨伝導が主流になっていくんじゃないかと思わせられるレベル。
ただ、低音については少し残念で、質はいいけど低音の鳴りが弱い。イコライザーでBass Boostにしてもまだ弱い。
なので低音大好きな俺的には、振動子がサブウーファーのようになるくらい低音を感じられるOpenRun Proの方が好みだった。
おそらくATH-CC500BTは軟骨部分をピンポイントで鳴らせばいいので、振動子の出力が弱めなのがこの差につながっているんだと思う。
もし、どちらを買うか音質で悩んでいれば、全体的な音質の良さをとるなATH-CC500BT、あくまで低音しか興味ないならOpenRun Proにするのがいい。
一日中余裕で使えるバッテリーライフ
骨伝導イヤホンは振動子という大きなパーツをガンガンに振動させる関係で、サイズのわりに再生時間を長くすることができない……というのが常識だったんだけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTのバッテリー持ちは異次元レベル。
使用可能時間は音楽再生なら20時間、マイク通話なら最大10時間も持つ。
この数値は従来の骨伝導からすれば躍進がハンパなくて、骨伝導イヤホン界ではロングバッテリーのShokz OpenRun Proの公称10時間の2倍となっている。
ATH-CC500BTの作りは大きいのでそれも影響しているかもしれないけど、軟骨伝導は技術的にバッテリーを長くできるとされている。
軟骨伝導補聴器の特徴を解説した奈良県立医科大学の西村忠己医師の論文によれば以下のとおり。
骨導では質量の大きい頭蓋骨を振動させるため振動子は大き(い)……が、軟骨伝導は質量の小さい軟骨を振動させるため振動子は小型軽量である。
軟骨伝導補聴器の特徴と適応 – https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/121/10/121_1306/_pdf/-char/ja
つまり、これを換言すると
- 骨伝導
- 音を鳴らすのに大きなエネルギーが必要=バッテリー消費が激しい
- 軟骨伝導
- 小さい軟骨をピンポイントで捉えて音を鳴らすので、小さなエネルギーで良い=バッテリー消費が抑えられる
ということ。
OpenRun ProだとWEB会議がゴリゴリ入った日とか、残業マシマシ社畜戦士化する日とか、休日に朝から晩まで装着している日とかは、1日のどこかで充電が必要になることがあった。
その点、ATH-CC500BTなら20時間のロングバッテリー化のおかげで、言葉どおり一日中つけていられるスペックになったのはいい。
ただしスペック的にはいけても、俺の場合はATH-CC500BTを装着すると耳の付け根が痛くなってしまって、最長1時間30分くらいしか装着できないのが残念。
ATH-CC500BTの充電はShokzのような専用ケーブルではなく、USB-Cで行えるので汎用性は高い。しかも10分の充電で2時間使用できる急速充電にも対応している。
ただし、賛否は分かれる防水機構のキャップつき。Shokzのようなマグネット式の充電端子になれてしまうといちいちUSB-Cを抜き差しするのは面倒。
USB-Cで充電できるATH-CC500BTの汎用性をとるか、Shokzの日頃の脱着のラクさのどっちを取ればいいのかどちらがいいのかは俺の中で答えがでていない。
ATH-CC500BTのデメリット
オーディオテクニカ ATH-CC500BTは軟骨伝導を取り入れただけあって、骨伝導より1段2段上をいく音質は魅力的ではあるんだけど、正直そのほかの使用感がクソ。
具体的にデメリットだと思う点は以下のとおり。
ATH-CC500BTは音質がいいのでぜひ活用したいんだけど、装着している時の痛みとかUIが微妙であまり使う気になれない。
俺はATH-CC500BTに音質を求めて買ったけど、こいつのおかげでながら聴きデバイスに必要なのは「高機能よりもストレスを感じない設計」なんだなと勉強になった。
ここからはそんな学びを胸に、それぞれのデメリットが具体的にどう微妙なのか解説していく。
装着感が悪く耳が痛くなるので長時間使用できない
これは俺の頭部形状の問題かもしれないんだけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTをつけていると耳の付け根が痛くなってきて、長時間の装着ができない。
俺の中では装着時間がだいたい1時間30分を超えると痛みに耐えられなくなってくる。
仕事中の俺は骨伝導イヤホンをつけっぱなしにして、BGMを流したり、通話に使ったり、そのままWEBミーティングに出たりしているんだけど、そういう使い方ができない。
Shokz OpenRun Proならお昼込みの勤務中フル着用9時間コースでも、多少の違和感はあれど装着できていたのでマジで予想外だった。
この痛みの原因は、おそらくボディの大きさ&重量が耳の付け根に負荷をかけているのが原因。
これはATH-CC500BTとShokz OpenRun Proの耳掛けの部分を拡大した画像なんだけど、湾曲している耳掛けの部分に注目してほしい。
軟骨伝導のATH-CC500BTは普通の骨伝導よりも耳に近い位置でかけるので、ワイヤーを短くすることは理論上可能。なんだけど、にしても短くしすぎな上に太いワイヤーとバッテリーボックスが大きいのが災いして耳に結構当たってしまう。
さらにそこに追い打ちをかけるのが太いバンドとバッテリーボックス。これらが後ろに伸びていることでリアヘビーになり、本体が全体的に後ろに傾いてしまう。
それにより本体重量のほとんどを耳の付け根で支えることになり、結果的に耳が痛くなる。
正直、開発者は連続装用試験をやっているのか疑問に思う。ながら聴きデバイスなんて長時間装着できてナンボの製品なのに、なぜこんなことになってしまったのか。
俺の頭が奇形な可能性もあるが、いちレビューとしては率直に合わなかった。
デザインがダサい
これは買う前から写真でわかっていたことなんだけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTの見た目はなんだかダサい。
俺がそう思った要因は全体的に太くて大きいデザインだから。
振動子から音量操作ボックスからワイヤーから何から何までデカい。それゆえにデバイスとしてのスマートな見た目が全くなくなっている。
ATH-CC500BTのライバルである骨伝導イヤホンのShokz OpenRun Proと比較するとこのとおり。
ゴツい。バンドから振動子に至るまでの全てのサイズがOpenRun Proの1.5〜2倍の大きさをしている。
しかもこれで装着感が良ければ救いようがあったんだけど、前述のとおりこのゴツさが装着感にモロに影響するからクソ。
そして気になるのがこの振動子。XLサイズなおかげでめちゃくちゃ目立つ。そしてロゴ入りのボタン。
大きさについては、これが良音質のミソなのかもしれないけど装着していてもまぁまぁ違和感がある。
それどころか前述のとおり、耳の付け根に痛みまで出る始末。
そしてこれは撮影していて気がついたんだけど、左右の振動子のデザインが微妙に違っている。
このアシンメトリーデザイン、ボタンの見た目、大きい本体デザインのどれをとってもカッコいいとは思えない。
せっかく軟骨伝導の技術的特徴に「振動子を小さくできる」というのがあるんだから、もっと小型化してスタイリッシュ路線を追求してほしかった。
最後に多くは語らないけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTとShokz OpenRun Proの装着時の比較画像を置いておく。
ボタンの押し心地と操作感が微妙
結構細かいところではあるんだけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTのボタンは押し心地も操作感もイマイチ。
まず前提として、ATH-CC500BTには以下の4つのボタンがある。
- 電源
- マルチファンクション
- 音量アップ
- 音量ダウン
これらのボタンなんだけど、1つとして押し心地のいいものがない。
使われているボタンスイッチが安物なのか、押した時のクリック感が弱く「ぶにゅ」としており操作していて気持ちよさがない。
その割には、力を入れないとボタンを押しきれない上に、どのボタンも小さくて押しにくいという二重苦。
その点、Shokz OpenRun Proは軽い押し心地でボタンを押し切れるのにクリック感があったり、そもそも操作しやすいようにATH-CC500BTのボタンよりも3倍くらい大きく使いやすさは数段上。
音量コントロールボタンもこの大きさ。めちゃめちゃ拡大しているから大きく見えるかもしれないけど、実際に使うとホントに押しにくい。
ちなみに、このボタンを押して音量を上げ下げしても操作音はならない。ここは好みだけど、俺はどっちでもいい。
ボタンが押しにくいのはともかく、そもそも操作のところで曲送り・戻しの操作が「音量ボタンを2秒長押し」になっているのは率直に変えてほしい。
気に入らない曲を飛ばすのに2秒かかるのは長いし、何曲か飛ばしたい時にテンポよくスキップすることができずに都度2秒待たなくちゃいけないのは正直面倒。
ShokzとかAppleの操作と同じ「ダブルタップ曲送り、トリプルタップ曲戻し」をぜひ採用してほしい。
最大音量が小さく音量不足になることがある
家とか静かなオフィスオンリーで使うなら問題にはならないんだけど、オーディオテクニカ ATH-CC500BTの最大音量は小さい。
何度も比較に出して申し訳ないけど、Shokz OpenRun Proを比べると最大音量は半分程度しかない。
そのため、うるさめのオフィスとかランニング中だと音が小さいと思うことになる。
BGMとして音楽を再生しているだけならいざ知らず、仕事のWEBミーティングで相手の音声が小さめだったりしたときに困る。
あとYouTubeを見ていたら音量設定が小さくて、音量マックスでも聞き取りにくいということがあった。
9割のケースは音量が小さくても問題がなくても、WEBミーティングなど重要な場面での信頼性が微妙なので俺の場合はわざわざOpenRun Proに付け替えて使っている。
もし仕事用に買おうとしている人がいたら注意してほしい。
まとめ:装着感は微妙だが骨伝導イヤホンで音質のみを求めるならアリ
ここまでオーディオテクニカ ATH-CC500BTのメリット・デメリットを見てきた。
あらためてまとめると以下のとおり。
ATH-CC500BTは世界初軟骨電動イヤホンとして音質向上、つけ心地向上が期待されガジェットオタク界隈からはかなり注目の的になっていた。
実際に使ってみると骨伝導イヤホンとしてはかなり音質がいいんだけど音量が小さいし、装着感が悪く90分ほどで耳が痛くなるシロモノだった。
しかも、音質とバッテリー以外の使用感は競合商品のShokz OpenRun Proに劣っている。
それでもATH-CC500BTをオススメできるのは、とにかく音質がいい骨伝導イヤホンがほしい人とフィッティングが完璧に会う人だけ。
もし骨伝導イヤホンを買って2時間以上連続で装着するつもりだったり、仕事で使うつもりなら競合のShokzをオススメする。
それでも欲しいならフィッティングを入念にした上で購入してほしい。
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